●怖い噺 拾


□動物虐待の報い
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この前同窓会があったので聞いた話です
思い出したので聞いて下さい

私の同級生の父親の話しです
実話だからと私まで聞かされました

同級生の父親は警察官なんですけど
警察と言う仕事柄、様々な事件を取り調べますよね

事件と言っても家族にはほとんど仕事については話した事なかったそうなんですけど、今から話す、動物の虐待の事件はお父さんから口にしたそうです

ある街で約半年で異常の数の猫の死体が発見されました

どれの無惨な姿だったそうです
毒死や、耳を切られて死んだり、首に釘を刺されてたり
他にも見てはいられない殺され方だったそうです

その犯人(K容疑者)は捕まって現在は刑務所に入れられてるので安心なんですけど
刑務所に入ってからK被告の行動が日に日におかしくなっているそうなんです

同級生の父親は刑務所勤務じゃないので話しを聞くだけなんですけど
話しがリアルすぎるそうなんです

K被告は入ったばかりの頃、就寝の時に
「眠れない!うるさい!あっちいけ!殺さないでくれ!」
と叫ぶんだそうです

刑務官が「○○番!静かにしろ!」
と注意しても叫ぶんだそうです
「俺を助けてくれ!!」と泣きながら

あまりに酷い為、医者に見てもらうと解離性(転換性)障害と診断されたそうです

でも刑務官の間では、あれは病気じゃない
本当に見えるんじゃないか?と噂になりました

今では個室に入れられてるんですけど、毎晩声が廊下まで響くそうです

さすがに刑務官も呆れて何も注意しなくなりただ毎晩K被告の声が響きます

一人の勤務が終わった刑務官がロッカーの部屋にいた同僚に言いました

青ざめた表情で
「僕、霊感があって心霊的なものが昔から見えたり聞こえたりするんですけど…K被告は本当は病気じゃないですよ
僕、聞こえるんです
憎しみを込めたような鳴き声でウーウーウーウーギャーヲーって叫んでK被告の周りを飛び回ってる猫達が
懸命に爪を立ててかかじろうとするんです
生きてる猫の顔じゃないです
怒り狂った恐ろしい顔で、嘘じゃないですよ…
正直僕も不気味なんです」
と言うんです

人から人へ話しが広まって、私まできました

でも本当にあるんだそうです

加害者に殺された者の呪いはもちろん動物の呪いも…

刑務所には様々な霊達がくるそうです

ただ目的は、集中するそうなんですけど

−終わり−

殺される直前に見た顔なら覚えてしまいますからね…
忘れませんよね

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