●怖い噺 参
□無人のゲームセンター
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友達とカラオケをしていた時の事です
土曜日の昼でした
そこは同じ階(2階)にゲームセンターがあります
週末は非常に人が多く、その日も例外ではありませんでした
歌っていてい時間ぐらい経った頃でしょうか、突然停電のように全部の電気が消えたのです
あれあれ?と顔を見合わせ「ま、すぐに直るでしょう」と思っていました
しかし5分経っても電気は付きません
さすがにおかしいと思い、フロントへ行こうとして廊下に出た瞬間心臓がドクンと大きく鳴りました
さっきまであれだけの人間が居たにも関わらずフロントはおろか、その場に誰も居なかったのです
薄暗い無人のゲームセンター
これはどうした事かと3人で荷物も全部持って、ちょっとうろうろしていました
とりあえずフロントのカウンターにお金を置きました
ものすごく不安になってどうしようと辺りを見回していたとき、ゲームセンターのUFOキャッチャーの影から人影がユラユラ動いているのが見えました
3人のうち1人は「人が居る!」と言いましたが、何か嫌な感じのするその人影に私ともう1人の友人は「お金置いたし、とりあえず外に出ようか」と
結局素早くその意見に3人一致してエレベーターを待っていたとき
その人影がヌッと体を傾けながら動き始めました
だんだんと近付いてきたようにも見えましたが暗いのでよく見えませんでした
とにかくその動きがめちゃくちゃ気持ち悪かった
「非常階段!」と私が叫び
友人達が後から付いてきました
1階まで少し走っただけなのに息が上がっていました
そのあとは友人の家でいろいろ話していましたが、明確な答えは出ませんでした
まるで夢の中のような理不尽さ
無人のゲームセンターがあれほど怖いものとは知りませんでした
しばらく時間を置いた後そこには行っていますが今のところ特に異変はありません
今考えるとエレベーターは何故動いていたんでしょうね…
−終わり−
カラオケボックスでの不思議な体験話は多いですからね…
…私にマイクを渡すのはやめていただきたいですね
いえ 決して私が音痴だと言うわけではないのですよ…えぇ絶対