恋愛?
□芽衣の悪い癖
1ページ/1ページ
「あんたの夢なんか聞いちゃいないよ」
再び深い眠りに落ちていく梨子に麻衣華は言い放った。
「あはは…
でも私、梨子のこと言えないかも。だって私も全然変われてないんだもん」
芽衣は困ったように笑った。
(はっ!まさか芽衣、あいつのことがまだ忘れられないんじゃ…)
芽衣には高校時代付き合っていた男がいた。
芽衣は今でも彼のことを想い続けていたのかもしれない。
「そんなに焦らなくたって大丈夫だよ、少しずつでいいんだよ、そうすればきっと…」
「そうだよね、今すぐどうこうしようとしたって無理だよね。ちょっとずつでいいんだよね。ありがとう麻衣華!」
芽衣に笑顔が取り戻ったので麻衣華は安心した。
(確かになー、そんなにすぐには忘れられないよなー)
別れたとは言え好きだったんだから…
「この間もね、ほらこれ見て!このバック!!また買わせちゃった〜」
へ?
「やっぱり止めようと思ってもなかなか止められないんだよねー!貢がせる癖」
「ってそっちかい!!」
アッハッハと笑う芽衣にビシィッと突っ込みを入れる。
確かに芽衣には男に貢がせる癖があった。
前の彼はそれで破産して、貢げなくなって自滅したのである(笑)。