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□雅季【12月〜春紫苑〜】
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12月の陽だまりの中。

そこにだけ、早過ぎる春が来たかのように。

ふわりふわりと揺れる、ハルジオン。



暖かい日差しを浴びて、

ウッカリ咲いてしまった?

本来咲くべき季節は、

まだまだ先なのにね。



そんなそそっかしいハルジオンを眺めていたら。

やっぱり思い出すのは、君の顔。

…ほら、なんだか君に似ている。

早とちりで、そそっかしくて…

目を離したら、何をするか分からない。

こんなに早く咲いて、

呑気に風に吹かれて…

冬の間、どうする気?



まったく。

こんなそそっかしい君は、

やっぱり僕の側に置いておかないとね。

冷たい北風からも、雪からも

僕が守ってあげるから。

君はこのハルジオンのように

陽だまりみたいに笑っていて。





この花の花言葉を、知っている?

『追想の愛』

いつまでも君を忘れない…って意味。


君の表情も、仕草も、僕にくれた言葉も。

どんな些細な事だって

忘れてあげるつもりはないから。

一緒に、歩いていこう?

僕たちの幸せな…未来に向かって。







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