黒崎眞弥詞1

□愛シクモ切ナイ仄甘ク喘グ其ノ声ヲ…
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いくどめかの夜が訪れて
いくどめかのあしたが暮れ逝く
囁きし愛の言霊
なれど、やをらぬくもり薄れていきき
首にほい濃く残る痕もいと恋し
何時からか想いすれ違い
距離感さえも分からなくて
出会ったアノ頃の君とは
まるで変わってしまった貴女だから
真相をひた隠し戯れて

浮かんでは苛む 凡て灰色へと
こんな日々ならば 僕ダケノ色ニ染メテ…

其の首をこはく絞めせば すれ違う想い、
離れてゆく気持ちも 二人
相愛の頃に戻れますか?
此の首をきつく絞めせば仄甘い声で鳴き、
喘ぐ声すらもきっと… 愛しくて堪らない筈

深く寝息を立て微唾む幼顔の姿を横目に
乱雑に散らかる部屋で 不意に視界に入る一つの手紙
手繰り寄せ、引き寄せて…開いた

「コレ」…に書いて遭った-僕ノ知ラナイ君-
心の裏側 赤ク腫レ混濁シタ

嘘を嘘で塗り重ねて
互いに傷付き傷付け合う事さえ 君も…
気付かぬフリで遣り過ごしていた
薬指嵌めた指輪も色褪せてくすみ溝は
深まり続け 僕も
飾る写真の様に微笑えずに

其ノ首ヲコハク絞メセバ すれ違う想い、
離れてゆく気持ちも 二人
相愛の頃に戻れますか?

此ノ首ヲキツク絞メセバ仄甘い声で
鳴き歪む表情浮かべ やはら…
両の手が食ひ込む場所へと…

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