酒井参輝詞1

□月ノ姫
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心の淵に触れる事も無い 貴方達が伸ばす手は
「私の為に…」「私の為に…」
嘘で固め己の欲を晒す

真と語る模造の愛は脆く儚く灰と散り
私の闇を見上げた其処は淡く光る虚無の月

信じる事は絶望を知る事と…
信じない事は孤独に染まる事と…

四面楚歌の虐げの果てに救いを

月へと還ると告げた時に
見え隠れさせていた貴方達の心情
本当は誰にも必要とされない
「さようなら」の一言も言わせて貰えない

暗い部屋の中、指につけた傷と
心に出来た傷を照らし合わせても
痛みを感じる事のない心の傷の方が痛く苦しいのは何故…?

月へと還ると告げた時に
見え隠れさせていた貴方達の心情
本当は誰にも必要とされない
「さようなら」の一言も言わせて貰えず
私は信じたかった 欺瞞にも一輪の優しさがあると
私が私である事の意味
生まれ咲き、散り死に行く走馬灯の意味を…

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