酒井参輝詞2

□アカイミハジケタ
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唄う金切り 零れたソレは
肉の嗚咽に 引き攣る舌の欲

手枷 足枷 猿轡
飲み込むが美徳 五寸の憐れみ
爪を剥がされる 一枚…二枚…
意識に「さよなら」と手を振る
契り ギリギリと千切れば其処は
夢見心地の桃源郷

蝋燭ゆらり 浮かぶ現世

「アカイミハジケタ」

醜悪な奇声に酔い 朽ちた人と舞う宵
貫く怨嗟 浴びる絶叫 染まるは死化粧
恨んだ裏に麗ら 羨む程の愛を
故に執着 夢に終着の宴

意識は溷濁 迷走 あちらこちららららら
結んで開いて 瞑想 ふらふらふららららら

丑の刻の目覚め

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