140字とか小ネタとか
□光陰矢の如し
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「土方ー俺がいながら浮気かー」
今日も大好きな土方君に帰りが遅いと詰るけど銀時君は今年小学生。片や土方君は高校生。そこはやっぱり仕方ない。
土方君は銀時君を宥めるようにふわふわの頭を撫でながらお詫びのアイスを渡せばもうご機嫌。
「土方大ー好き」と頬っぺにちゅーしてアイスに噛りついた。
《Written byカフェテリア》
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【光陰矢の如し】
「銀時っ、遅せぇぞ!今日はどこに寄ってやがったっ!」
「えーだって辰馬がパフェ奢ってくれるってゆうからさー」
「…そーかよ……んで?その荷物は?」
「ああコレ?高杉がくれた旅行のおみやげー。週末京都行ってきたんだってさー、いーなぁ、俺和菓子もスキだしぃ!」
……パフェぐらい俺が奢ってやるし旅行行きてぇなら俺が連れてってやるっつの!毎日毎日とっかえひっかえいろんな奴から誘いをかけられ、しかもその誘いにホイホイ乗りやがってぇっ!
何なんだよこの立場逆転っぷり!あぁ…10年前が懐かしい。あの頃の銀時はいつだって俺を待ってた。
会えると嬉しそうに笑って…帰りが遅いと怒られたっけ。出来ることならあの日に帰りたいぜ…。
ふぅっと溜め息を吐き、煙草を揉み消した。
「ああ、もう行かねーと」
「え?なんでぇ?」
「これから職場の飲み会なんだ」
「えぇーっ!今会ったばっかりじゃんーっ!」
ぷっと頬を膨らます。
「知るか。てめーが遅せぇのが悪ィんだろ」
―――土方だってこーこーせぇん時はさんざん俺のコト待たせたクセに―――
小声でボソボソとそう呟くのが聞こえて虚を突かれた。こいつ……!
胸がほっこりと暖かくなり思わず笑みが零れる。
「ほら、これやるから機嫌直せ」
職場で貰った菓子を差し出すと、
「…いらねぇ。きらいだー土方なんかー」
口を尖らせてそっぽを向く。
さすがに菓子ひとつじゃもうダメか、と苦笑していたら、いきなりぶつかりそうなほど顔を寄せてきて。
「今度は…土方からちゅーしてよ。そしたらまた大好きーって言ってやる」
悪戯っぽく囁いて駆け出してゆく。
「じゃあまた明日なーっ!あんま飲み過ぎんなよー?」
くるりと振り返ってそう叫び、またすぐ背を向けて走って行った。
その後ろ姿を見送りながら。時が経つのも悪いことばかりじゃないな、とおじさんは思いました………アレ?作文ん?
《Written by朔夜》
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【補足】
カフェテリア様が書かれた『あなたは6時間以内に2RTされたら、6才×18才の設定で浮気と勘違いして喧嘩する土方×銀時の、漫画または小説を書きます』というお題の140字の続きを書かせていただきました〜(=^▽^=)10年後の二人デス☆
カフェテリア様、元ネタ提供ありがとうございました!
※ カフェテリア様の了承を得て掲載しております。
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