これだからマフィアは・・・
祝・骸出所やったねパーティー
「はあ」
なんとも微妙な顔をして骸はここにいた。こことはもちろん、ボンゴレ十代目こと沢田綱吉の家である。
やっと脱獄できて(ボンゴレの干渉が大半をしめるが)、なまった身体を引き締めようと、黒曜の不良共を叩きのめしていたら、どういうわけか沢田が現れ、そのまま拉致されたのだ。
しかもクロームまでこの家にいて、軽くショックだった。朝からいないと思っていたが、こんな所で一体何をしていたのか。
「なんなんです、これは」
「祝・骸出所やったねパーティー」
沢田が唐揚げを食べながら答えた。そんなことは見て分かる。
「どういうつもりです、マフィア共が寄り集まって」
沢田は唐揚げを飲み込んでブスッとした顔で言った。正直めちゃくちゃブサイクである。
「俺、マフィアじゃないし。これもリボーンがやれって言うからやった」
だから仕方なく。
口をモゴモゴさせてそういった。
…嘘でもここは俺がやりたかったから、とか言うところだろう。それよりもこの人、なんかふてぶてしくなってないか?そうだ、ちょうどクロームと連絡が取れなくなった頃だ―ムクロウとかいう、ふざけた名前のフクロウが黒曜に増えた頃といってもいい。
あのフクロウの名前をつけたのは一体だれだ?もしクロームだったら…軽く泣ける。
ハア…
骸は本日何度目かわからないため息をついた。
するとすかさず沢田が、
「あんまりため息ばっかついてると、幸せ逃げるぞ」
とかいいながら、サンドイッチを食べていた。
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