BLUE SKY BLUE EYES

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第2話「まぶしい」




1人で帰る帰り道。

ふと体育館を見やる。
キュッキュッと空気を震わせるバッシュの音。


誰よりも貴方を支えたい。
君の隣に居たい。
笑いたい。


心の中をそれが埋め尽くす。

『…無理だねきっと』

君は遠すぎる。

『…ほら、届かない』

自分を嘲笑う。



次の日、
私と彼との間に変化が起きた。

いつものように交わす挨拶。
それはいつもどうり。

…今日も生憎快晴だ。

雲を見上げる。


『…まぶしい』

そんな私の一言を聞いていたのか黒子くんが傍にあったカーテンを閉める。

「これで、まぶしくないですか?」

『えっ!?』

私はいきなりの会話におどろく。

「いつもまぶしそうにしてましたから。」

『見てた、 んだ』

赤くなっていく頬を隠すように顔を俯かせる、


「… はい」


…好きだ。



授業中、
空を見る。

隣を見ると黒子くんも空を見上げていた。

私と同じ空を見上げている。

私と、同じ世界。

嬉しくてぼけっとしていると黒子くんと目が合う。

『!』

ゆっくりとバレないように視線を動かす。

…気づかれただろうか。

「…」
そろりと黒子くんを見るが
気づいていないようだ。

ホッとー安心する。

今日の帰り道。

今度は黒子くんがプレーしているところだった。


黒子くんは汗を拭いながらこちらに気づいたようだ。

視線が私に突き刺さる。

今日は、なかなか充実した1日だったこともあって私の背中が押されて出た言葉。


『頑張れ』
反射にも似たはにかみで、
ロパクだったが黒子くんもロパクで「はい」と答えてくれた



君がこんなにも愛しいよ。

私のこの想いは、風で掻き消された




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