BLUE SKY BLUE EYES

□03*
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第3話「君の隣」



…今日は昨日よりもダメだった。


そんな私は放課後まで居残って窓の外を眺めていた。


下校のチャイムが鳴ると私は早急に帰る支度をした


なぜならば、最後までやっているバスケ部がきてしまうからである。


階段を下りようとすると何やら騒がしい。

そそくさと私は裏の階段へと足を運んだ。

街灯があたりを照らす中ファーストフード店へと足を進めた。

ハンバーガーとストロベリーシェイクを受けとりカウンターの1人席へと向かった。


『はあ…』

何も話せなかった。

あーあ。





「どうかしましたか?」
急に聞こえてきた声。

声がしたほうへ顔を無理やりもっていく。

『く、黒子くん !?』

「どうも」

『なっなんで!?』

「僕が先に来てました」

『うえ!?だ、だってバスケ部は…』

「バニラシェイクが飲みたくて来ちゃいました。」

『そ、そっスか…』

「それより、一発で僕の声に気づいたのは名無しさんさんがはじめてです。なぜですか?」

なぜですか、なんて聞かれても…
「君をいつも見てました。」だなんて言えない。

『な、なんでだろうねえー』

「では、溜め息をついていたのは?」



くっ…!核心ばかりついてくる。

『な、なんででしょうかー』



「…そうですか」

すると黒子くんは「このバニラシェイクなら頂いてもいいですか?」
と意地悪そうに言った。

『うっはい』

かかか間接キス!!
それだけで顔が火照る。

「顔、赤いですよ?」
黒子くんは私の顔を覗き込む。

『っ …!へ、いき』

「…、そうですか」そういって黒子くんは笑ったように見えた。

結局帰りは黒子くんが送ってくれた。

家は、私の家の近くの角を曲がったところだった。


『…ありがとう』

「…いえ、僕も家そこですから」


玄関の柵越しに黒子くんを見る。

黒子くんの去る姿を見て、夜道を照らす月を見上げた 。

親に怒られたのは言うまでもない。




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