紅雲の部屋

□Happy Birthday
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次の日。







「すみません、ウォンさん。バクさん知りませんか?」

「バク様ですか?バク様でしたらフォーn
「フォー!貴様、また騙したなー!!」

アレンはコムイに許可を貰い、咲姫と友にアジア支部に来ていた。
なかなか支部長のバク・チャンが見つからず(迷った)、やっと見つけたウォンにバクの居場所を聞いていると、遠くからバクの怒鳴り声とフォーという守り神から発生した結晶体の女の子の笑い声が響いてきた。
ウォンと顔を見合わせたアレンは声がした方へと走って行く。
そこでは蕁麻疹が出たバクとフォーが喧嘩していた。

「何度、ヤメロと言えば分かるのだ、貴様は!オレ様に恨みでも有るのか!!」

「ンなもんねエよ!しいて言うなら面白エからだ!」

ヤイヤイといがみ合う二人。

「あのー。バクさん?」

アレンが声を掛けても二人揃って煩いと一蹴されるだけだった。
暫く待っても終わりそうにない為、アレンは最終手段を使うことにした。

「咲姫。二人を止めて貰ってもいいかな?」

フェンリルという北欧神話に名前を残す大きな狼の式神に凭れて転寝していた咲姫はボーとしつつもこくんと頷き、呟く。

「煩い」

パクパクパク。喋っているつもりでも見ている限りは口を開けたり閉じたりして金魚みたいだ。

「(何で喋れないんだよ!)」

「(知るか!俺様に聞くな!こっちの台詞だ!!)」

口パクで喧嘩を再開したバクとフォー。

「また、始めちゃいましたね」

「終わるまで待ちましょうか」

ウォンの提案を呑んだアレンはウォンが何処からか出した敷物に座りこれまた何処からか出してきたお茶を飲みながら待つことにした。咲姫はまた転寝を始めた。
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