紅雲の部屋

□Happy Birthday
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暫く待っていると。






疲れたのかはぁはぁと息をついている。

「えーと、終わりました?」

アレンが声をかける。

「(ウォ、ウォーカー?!何時から其処に?!
それにウォンまで!!)」
口ぱくでバクが驚いている。

「あー。言霊で縛ったままでしたね。咲姫、
解いてくれます?」

「んー。あー、解―」

「うぉ!喋れる!」

「あ、えーと、ゴホン。ウォーカーとウォンは何時からここに居たのだ?」

「先ほどから居られますよ」

「お前、気付いてなかったのか。喧嘩始めた位から居るぞ」

バクが落ち込んでいる。それから立ち直るまで暫く。

立ち直ったバクが咳払いをする。

「何か用があって来たんじゃないのか、ウォーカー」

「あ。えっと今日誕生日ですよね?」
アレンが苦笑しながら尋ねる。

「そうだが、ウォーカー、覚えててくれたのか?」

「はい、まあ一応は。それでバクさんの誕生日プレゼントを持って来たんです」

がさごそと持っていたバックを漁る。それから両手に乗るほどの大きさの綺麗に包装された箱を取り出した。

「これは僕からです。お誕生日おめでとう御座います」

にこりと笑いバクに渡す。

「ウォ、ウォーカー……」

ジーンと感動しているバクにそれと、と続け又バッグを漁りだす。

「あ、あった。これはリナリーからです」

「リ、リナリーさんから?!」

キラキラと目が輝いている。

「はい。リナリーも一緒に来る予定だったんですけど、任務が入ったので代わりにと頼まれて持ってきたんです」

「そうか。一先ず礼を言う」

感動しているのだろう、ポツポツと蕁麻疹が出ているが、アレンは見えない振りをした。
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