薔薇の花園

□日常
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「あーもー終わらないっ」

ある休日の午後、1人の青年が生徒会室でうなっていた。
その名は、「ルルーシュ・ランペルージ」
肩に届く美しい髪と、アメジストにきらめく瞳。どこからどう見ても、美青年。
そんな彼は、整った眉をひそめ、鬼のような形相で大量に積みあがった書類に向かっていた。
普段の彼なら、穏やかに最愛の妹と過ごしている。
が、今日も、と言うべきか。
いつものごとく、生徒会長であるミレイが急きょ言いだした「生徒会主催、女子ショッピングツアー」で、出掛けているのである。

「すみません、お兄様。私、行ってきてもいいですか?」

その、きらきらとした晴れやかな笑顔の妹に否。などと言えるわけのない彼は、ミレイの思惑通り、溜まっている書類を1人で片付けているのである。

「何でいつも俺なんだ・・・」
「ルルーシュ!これ職員室に持っていくよ?」
「ああ、頼んだ」

ぼやく彼に声をかけたのは、同じくミレイの思惑にハマったリヴァル。もっとも、彼はルルーシュが片付けた書類を職員室の先生に運ぶだけだが。
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