Original
□永遠
1ページ/1ページ
いつもの様に私たちは一緒にいた。
あるとき、ふと私がぽつりとつぶやいた。
「私たち、このまま永遠に一緒にいられる?」
と。
その言葉に驚いた貴方は少し思案して、口を開いた。
「それは・・・分からない」
そういった貴方の顔は、ひどく悲しそうだった。
それは私も同じ顔だったのだろう。
貴方はゆっくりと付け足した。
「でも、今一緒にいるだろう?それだけでは不安か?」
私はハッとして首を振った。
そんな私に貴方は微笑した。
「永遠に一緒にいたいのは、俺も同じなんだよ」
そういった貴方は私をそっと引き寄せた。
「でも、俺は今が一番幸せだ」
そう囁かれて、私は赤面した。
「わ、私も・・・」
貴方は小さくつぶやいた私に嬉しそうに笑った。
「だから、今の幸せを大事に精一杯生きよう?」
つられて、私も微笑み、貴方の言葉を胸に刻み込んだ。
そう。例え永遠に一緒でなくても。
今の幸せをかみしめて、精一杯生きていこう
―――貴方とともに