魏に現れし戦神

□第三幕:あなたの名前はなんですか?
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?「・・・・・・ではもう一度聞くぞ?お前の名は?」

榊「西城榊」

?「どこの出身だ?」

榊「日本の神奈川県」

?「どうやってここに来た?」

榊「それがわかりゃ苦労はせん」

これで何回目かわからない問答を、俺は青い服の子と交わしていた。

この変な集団に街に連れて行かれて、なんだかすごい城に入れられたわけだが・・・・・・・・、

町並みがどう見ても日本っぽくないんだよなぁ。

どっちかって言うと、中国の田舎って感じなんだけど、ここ中国じゃねぇって言うし、いったいどうなってんだよ。

?「えぇい、貴様!さっきからわけのわからん事を言いおって!!我々を馬鹿にしてるのか!?」

すると今まで黙って聞いていた赤い服の子が俺に突っかかってきた。

榊「別に馬鹿になんかしてねぇっての。俺は本当の事しか言ってねぇよ。だいたい、ここどこなんだよ?中国じゃないってんなら、インドとかか?」

?「その中国と言うのもそうだけど、あなたの生まれた国の日本と言うのはどこにあるの?」

榊「いや、ここ大陸だろ?日本は海を越えた所にある島国だろ」

?「海を越えて・・・・・・・。昔、徐福が渡ったと言われている、蓬莱の事?」

榊「ほ、ほうら?」

なんだなんだ?

またわけのわかんない単語が出てきたぞ?

いったいなんなんだこいつらは?

榊「・・・・・・っと、そう言えば肝心な事を聞くの忘れてたな」

?「・・・・・・・?」

榊「あんたらの名前ってなんなんだ?こっちから話すときにいろいろと困るし」

名前がわかりゃ、響きからここがどこなのか見当がつくしな。

?「あぁ、それもそうね。私は曹猛徳、こちらにいるのが夏侯惇、夏侯淵よ」

榊「・・・・・・・・・・・・・・・へ?」

い、今なんて言った?

曹猛徳に、夏侯惇、夏侯淵だと?

榊「え・・・・と、それって、当然本名、だよな?」

夏侯惇「当たり前だ!それともなにか!?貴様この私の名前に文句でもあるのか!?」

夏侯淵「姉者、そう喧嘩腰では答えられる物も答えられんぞ」

夏侯惇「し、しかし秋蘭!!」

いったい、どうなってんだ?

目が覚めたら知らない場所に居て、そこで自分を曹操って名乗る女子に出会って、何よりも、日本も、中国も知らないだと?

・・・・・・・・・・・・ん?

いや、ちょっと待てよ?

その時、俺の頭の中に、一つの考えが浮かび上がった。

それは突拍子もない考えだけど、でも、そう考えないとこの状況を説明出来ない。

曹操「・・・・・・?どうしたの?」

榊「・・・・・あぁ、多分、この状況を説明できるかもしれない考えが浮かんだよ」

曹操「ふ〜ん。なら、聞かせてもらおうかしら。あなたの意見を」

さてと、この話を信じてくれるかだなぁ。

榊「じゃあ言うぞ。俺は、今の時代よりはるか未来、しかも、違う世界から来たみたいなんだ」
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