□天戦
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おおよそ「一緒に暮らそう」の続き。



























目が覚めたときはぼぅっとしていて自分の状況を理解できなかった。

「おそようございます戦人さん」

最初にこの部屋に来たときのようにニコニコ笑いながら戦人をみている。

只、若干違うところがあった。

どれは、戦人が天草の腕枕で寝ていて、且つ其の場所がベッドの上だったことだ。

どれかから決定的に違うことがあったが、目を背けたかったのかもしれない。


二人とも・・・所謂・・・まっぱだった。


「・ ・ ・ 天、草、さん?」

「何でしょう?」


天草は最初の笑みを絶やさずずっとニコニコ笑っていた。

「何で俺も天草もまっぱで一緒のベッドで寝てたんだ?」

笑っていた。・・・のだが、その言葉で若干笑顔が引きつった。

「何で…って、憶えてないんですか?男同士とは言え同じベッドにまっぱで寝てたんです。答えはひとつでしょう?」

天草は笑いをこらえるように言った。

「ぅ〜ん」

戦人は必死で考えたのだが、出した結論が
「常に裸族な天草の寝床に夢遊病しゃな俺がもぐりこんだっ!」


「・ ・ ・」


天草は露骨に厭そうな顔をして戦人の腰を叩いた。

「・・・!!!」

戦人は腰を抑えてごろんごろんとベッドの上を転げまわった。

「思いだしました?」

「よくわかんないけど、腰の痛かった俺を天草がマッサージしてくれたけど直らなかったって事か?」

「憶えてないなら良いです。写真とかあったりしますから♪」

「は?」

天草は何処から出したのか、一枚の写真を持っていた。

そこに写っていたのは、何とも描写するのも恥ずかしい・・・EROS。

「はぃ!?何コレっ!ちょ、誰これぇぇぇぇぇぇっ!」

「戦人さんです☆」
「『です☆』じゃねーコラァァァァ!何コレ・・・ポルノ?ポルノだろ?俺の顔写真切って貼ったんだろ?」


「本・物・です☆」


戦人の顔が凍りついた。

「・ ・ ・ぉ、おまっ!ネガ寄越せネガァァァァァァアアア!!」

「だ〜め〜」

「何が『だ〜め〜』だテメェコラ!」

天草の持っている写真に手を伸ばすも腰が痛くて布団の上に突っ伏してしまった。

「じゃあ戦人さん。俺買い物行って来ますね」
「まっぱで!?」
「服着ますよ!!!」



「・ ・ ・」
    (トイレ・・・行きたい。でも立てないし。・・・んー・・・)



しばらくするとドアが開いて天草が入ってきた。

「ただいま帰りましたー。」

「・・・っ!」

「ん。どうしたんですか戦人さん」

天草は買ってきたものを片付けながら聞いた。

「いっ!いや、何でもないぞ・・・」

「そうですか?・・・あ、そうだ」

天草は思い出したように手を打った。

「?」

「戦人さん服買ってきたんですよー。ほら、服一枚しかないじゃないですか。」

「え?あぁそうか・・・」

「・・・布団から出てきたらどうですか?気持悪いでしょう?」

「・・・」

「?」

天草は最初は戦人の目をみていたのだが、徐々に布団の中の足へ視線を移動させた。

「なっ・・・何だよ」

「俺が着せてあげますから、出てきて下さい☆」

「いっ、いや自分で着れるし・・・」

戦人はもぞもぞと布団の中に潜っていく。

「だからー戦人さん。布団だって洗濯しなきゃなんですよー?」

てぇいっ、と天草は布団を引っぺがした。
「あっ」
「あ」



天草の顔がみるみるうちに下卑た笑いを浮かべていく。

「ばっとらさ〜ん♪これなんですか?」

今にも吹き出しそうなニヤニヤ笑いを浮かべながら、戦人の寝ていたシーツを指差した。
そこには、何とも忠実な・・・日本地図

「やっ・・・違っ・・・あのっ・・・」

「あ〜あぁ戦人さん。18歳にもなって・・・ですかぁ?」

「だからっ・・・違うっ・・・!」

「戦人さん。真実は受け入れなければならんのですよ。」

天草はシーツを取った。その上に居た戦人はベッドの上に転げ落ちた。
その際にまた腰にきたらしく、何か叫んでいた。

「とりあえず戦人さん。お風呂入りましょう」

「だから・・・立て・・ない・・・んだ・・・っつの」

「俺が姫抱っこで運んで「遠慮する」

「いやでも気持悪いでしょう?」

天草は問答無用で戦人を姫抱っこすると風呂場に運んだ。

「やーだー!お前と入る位なら俺汚れたままでいる。」

「まぁまぁそんな事言わずに。俺・・・結構上手いんですよ?」

「え・・・何が・・・」


風呂連行。
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