F×B

□Vampire Prince
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吸い込まれそうな赤い瞳も、首に這う唇の感覚も、皮膚に突き刺さる牙の痛みも...

全部全部全部愛しくて、貴方の虜にさせられたんです。



『Vampire Prince』




「ふーらん、王子お腹空いたー」


物語の王子様であるセンパイの第一声がこれだという事については気にしないでほしい。

まぁ、ミーはそんなセンパイが好きだ愛してる!!

とでも言うと思ったか堕王子、いや、言いますけど、言っちゃいますけど。



「だったらお菓子でもあさって来たらいいじゃないですかー」



「フランが俺のおやつなの、だからさ、な?」


今、キュンっとしました。


センパイがそう言ってくれる、ミーを必要としてくれる、それだけで蕩けてしまいそうです


カエルの被り物を脱いで、床に転がす

髪を左側に寄せて、右側の首筋を晒した


そしたらセンパイの表情が一変した。

すごく甘くて嬉しそうで幸せそうな、そんな顔。


あぁ、センパイ


ミーはセンパイが大好きなんです。



「仕方ないなー、ほら、どーぞ。」


首筋にキスされる、その後の事が少し怖くなって服を掴んだ



でもね、センパイ、ミーはセンパイを愛してるから



「ぁ・・・」



ずっと傍に居たくて




「痛ッ・・・い、あぁ・・・!!」




・・・
あの人よりも思われたくて




「センパイ、もっとキツく刺して・・・っ」




センパイの中を全部ミーで埋め尽くしたくて


もっとミーに傷を付けて

もっとミーに堕ちて

もっとミーに痕を付けて

もっとミーを愛して

ミーから離れなくなってしまえばいいんです

もっともっともっともっともっともっともっと...ミーを愛してください


ミーだけがセンパイの虜なんて卑怯ですから。




「ごちそーさま、な?気持ちよかった?」


「何でそんな事聞くんですかー・・・///」




ホントはもっとセンパイを感じていたかったとか

言えたら可愛いのかもしれない

でも言えないんです、だってほら



「あと何百回、何千回、この先一生、ミーの血を吸ってくれるって約束してくれたら教えてあげますよー」



センパイ、ミーに飽きちゃうかもしれないじゃないですか

そんな事になったらミーはきっと...


だから、ずっと繋ぎとめておくんです



「うん、約束する」


「じゃあ、耳貸して下さい」





ありったけの愛で、ミーの虜にしてやりますから


「すごく気持ち良かったですよー」


覚悟しといてくださいね、センパイ。





「しし、やっぱフラン愛してるわ俺」






⇒あとがき
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