晴れのち他夢
□『もしも』が叶ったら〜第三回 夢主人公座談会編〜
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玲瓏「・・・・・ふむ。なんとなくだが状況は理解した。つまり、1月1日から3日までに見た夢の内容を語れば良いのだな?」
漣「あー、・・・・・うん」
零「彩雲国にはそういうのは無いの?」
玲瓏「私はあまり民間行事に詳しくないのでな。・・・・・『御魂御灯』という行事が似ているやもしれない。『五日間、家々に灯籠をつるし、新月の夜に死んだ人や会いたくても会えない人に夢で会うことができる』というものらしいが」
零「それは『初夢』よりは『お盆』に近いかな?」
漣「『初夢』は占いみたいなもんだし、灯籠じゃなくて宝船と『ながきよのとをのねぶりのみなめざめなみのりぶねのおとのよきかな』の書いた紙を枕の下にinだしな」
玲瓏「ながきよのと・・・・?」
漣「回文さ。前から読んでも後ろから読んでも同じってヤツ。『長き夜の遠の眠りの皆目覚め波乗り船の音の良きかな』って意味。宝船の絵と一緒に書かれた紙を枕の下に入れて悪夢防止のお呪いになるんだ」
零「それで悪い夢を見ても、翌朝に絵を川に流せば縁起直しになるっていう―――いわば形代だね」
玲瓏「・・・・・ふむ。妙なものを考えるのだな」
零「他にも夢の中に『富士山』や『鷹』や『茄子』が現れたら吉兆だっていう話もあるんだけど・・・・・・・鷹や茄子はともかく、富士は彩雲国には無いから意味ないね」
玲瓏「そうだな。彩雲国に存在する名のある山をなぞらえることは可能だが・・・・」
零「ま、それは日本風のものだし、気にしなくても大丈夫だよ。そもそも私は『古代日本』、漣は『現代欧州』と場所も時代も異なっていることだしね」
漣「ついで文化も言語も違うしな」
零「そういうこと」
漣「とりあえず、玲瓏もだいたいの内容を理解したところで、」
二人「「管理人の初夢を暴露しておきますか★(黒笑)」」
玲瓏「・・・・・・・・・・・(汗)」