番外編

□加藤家訪問
1ページ/8ページ

明日、学校が休みだから、昼まで寝てようと決めた金曜の夜。



軽くシャワーを浴びて、早めにベットに入った。


目覚まし時計をオフにしておくことも、忘れない。




「…ご飯食べるの忘れてた…ま、いっか…」


今更変装して、ご飯を食いに行くのもめんどくさかった。
別に、食堂行って食べずに、ここで料理して食べてもいいんだけど…食材がない。

だから、どっちにしろ…ご飯を食べるなら、変装して出かけなきゃならなかった。




「高貴が居てくれたら、きっと何か作ってくれるんだろうよ…つか、どこ消えたんだ…ま、いっか…」





そう、高貴が…今日の3時間目が終わってくらいだろうか…。
かかってきた電話に出て、何か話してて……

「それは困ります!」
って、突然でかい声だしたかと思って高貴のほうみたら、高貴も俺のこと見て…気まずそうな顔してて…

「ごめん、ちょっと呼ばれて…」

って、どっか行っちゃったんだよね…。





まぁ、ちょっとっつってたし…昼頃には帰ってくるって思ってたんだけど…。

帰ってこないから、一人で食堂行ってご飯食べてたんだけど…。

そんな時に限って、会いたくない人に会うんだよなぁ…。





「さ、桜…?」

「はい?」


「隣り、いいかな?」


そう声を掛けてきたのは、翔。
イヤだなぁ…とは思ったけど、イヤと言わせない翔の笑みに、「どうぞ」って、言っちゃった。



「あれ、先輩は「翔だよ」」

「…先「翔。しょう」」

「……翔は…」

「うん」


頑張れ、おれ


「生徒会ですよね…」


「そうだね」


「…ここの食堂で食べてもいいんですか…?たしか、寮も校舎も、生徒会専用の食堂がありますよね?」



そう俺が聞くと…


「え、しらなかったなぁ…」

と、わざとらしく、いかにも初めて聞きました!って感じでいる。




「…まぁ、いいですけど…」


「ところで、加藤君が見当たらないんだけど…」


「ぁぁ…なんか、電話かかってきて…ちょっと…って、居なくなったんですよ」


「ふーん。」

え、そっちから聞いといて、ふーんだけ!?




まぁ、そんな感じで鐘が鳴る直前まで、無理矢理に近いぐらい、食堂に居させられた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ