04/15の日記

23:53
FC東京-鹿島アントラーズ
---------------
FC東京-鹿島アントラーズ
Jリーグ ディビジョン1 第6節
味の素スタジアム

FC東京(9位)<最近5試合の結果→●△○△●>
2 徳永 悠平(C)
3 森重 真人
5 長友 佑都
6 今野 秦幸
8 松下 年宏
13 平山 相太
17 キム ヨングン
18 石川 直宏
(82分→33 椋原 健太)
20 権田 修一
22 羽生 直剛
24 重松 健太郎
(67分→16 リカルジーニョ)

鹿島アントラーズ(2位)<最近5試合の結果→○○○○●>
2 内田 篤人
3 岩政 大樹
6 中田 浩二
7 新井場 徹
8 野沢 拓也
(87分→15 青木 剛)
9 大迫 勇也
(79分→17 佐々木 竜太)
13 興梠 慎三
14 イ ジョンス
21 曽々端 準
25 遠藤 康
(61分→11 フェリペ・ガブリエル)
40 小笠原 満男(C)

得点
(F)4分 平山 相太
(鹿)38分 興梠 慎三

 ミッドウィークのセルビア戦から間もないJ1リーグの試合。ACL出場圏内も入れるだろう戦力を持つF東京は、川崎Fと浦和に敗戦しているFC東京はいわゆる「強豪チーム」との対戦が今シーズンのキーになりそうだ。石川・長友・今野など、経験豊富なプレーヤーを中心に、若い重松を絡めた展開はチャンピオンに一泡吹かせることが出来たのか?対して長期離脱から帰ってきたフェリペがベンチスタートの鹿島はオリヴェイラのベンチワークも含めてどんな試合を見せたのか?

 立ち上がりはFC東京が攻撃的、荒々しい印象は無かったが試合はいきなり動いた。野沢が今野を倒して得たPKを平山が冷静かつ確実に得点にした。
 FC東京はボールを受けるポジショニングがとても良いチームだ。特にこの試合では鹿島の中盤でのプレッシャーがキツいこともあり、どの選手も球離れにタイミングに注意しなければならなかった。その戦術を可能にするにはパスコースが複数あることが前提であるが、この試合のFC東京は手数をかけずに効率よく攻めることが出来ていた。
 
 石川は日本には数少ないサイド"アタッカー"である。なぜあえて""をつけて強調したのか?Jリーグ(や日本代表)には1対1になったときに「まずは」勝負する意欲のある選手は何人いるだろうか?点を取りに行くその姿は日本代表でも数少ない姿勢である。

 新井場も同様である。4−4−2システムにおいてサイドバックの攻撃参加は必須であり、同時に正確な状況判断能力が求められる。しかし某極東の代表チームにはそのようなプレーをしている(少なくとも持ち味を発揮できている選手)はあまりいない。世界を見てもマイコン(インテル)、インスーア(リバプール)、ダニ・アウベス(バルセロナ)…やはり攻撃が持ち味の選手が活躍しているのである。新井場はそんな攻撃スタイルを体現できるプレーヤーであると思うが、岡田監督はどう考えているだろうか…?(この試合は岡田監督が視察していたのである)

 序盤こそ有効な試合運びをしていたFC東京であったが、徐々に鹿島のリズムに合わせていってしまった感があった。小笠原を自由にしすぎてしまったのは反省点の一つになるだろう。前線との呼吸は抜群であるため、この試合にマルキーニョスが出場できなかったのはFC東京にとって好材料であった。小笠原は一発で裏を狙えるパステクニックがあるだけでなく、正確なミドルシュートも持っている。まさに鹿島の得点シーンがそれである。世界にあってJに無いもの…そのひとつはミドルレンジからのシュートではないだろうか。かといって小笠原が今の代表にマッチするかは疑問である。というのも、やるとするならば鹿島のように小笠原中心のチーム作りの方が正しいやりかただからである。つまり、今の遠藤(や俊介)中心のチームに参加させるのはどうもおかしい話であると感じる。


 こんな話もある。世界でもトップレベルの監督(チーム)は前線の選手から交代していく。つまり、前線のが一番早く疲れていくのである。うまく機能しているチームの共通の特徴は前線からの守備であり「前線で守備をすれば後ろにボールはこない」というのが監督の考え方なため、そういう傾向にあるのだ。また、世界のMF達はボールを持ったらまずFW(場所によってはゴール)をみるものである。FWはその一瞬を逃さまいとひっきりなしにDFの裏を取るアクションでアピールする。このようなMF−FWの関係が浸透すれば、Jリーグがひとつ前進するきっかけになるだろう、と思う。

 注目の重松は鹿島DFを相手によく体を張って頑張っていたが、目だった活躍はできなかった。しかし今後が期待される逸材である為、この後も注目していきたい。鹿島のフェリペは持ち味の前線からの守備や惜しいシュートを放つなど怪我明けにしては良い働きであった。

 この試合はゴール前の決定的なシーンがたくさんあったが両者1点を取るにとどまった。それは逆に相手に対してしっかりと守備をしていた結果でもあった(相手の良さを消す守備やファールしてでも止めておかなければならない等)。

 話が逸れてしまったが質の高い鹿島の試合と一つ上のランクで試してみたい選手が多数居るFC東京のゲームは多くのことを考えさせられる試合となった。フットボールの楽しみは優勝争いや得点シーンだけではく、1つのプレーでいくつもの話が飛び出るところかもしれない。

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ