レヴィさん家

□それぞれの友達そして
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その1 スクアーロの場合



「スクアーロー!終わった?帰ろうぜ。」


アルバイトが終わり、従業員出入り口で帰る前の荷物チェックの列に並ぼうとしていると、聞き覚えのある声に呼び止められた。


「武…。お前なんでこんなとこでバイトしてんだぁ…家があるだろ!」


アルバイト中に鮮魚コーナーで働く武を見た時は驚きのあまりに品出し中の箱を落としそうになった。
武の家は寿司屋。


「イヤ、親父がさ。修行っつってよそでも働いてみろって言ってきてさ。ここならスクアーロもいるし、いいかなと思って。夏休みだけの短期だけど。」


いいかな、じゃねーよ。
何してんだコイツ。

「剣道は?」

「スクアーロだってバイトと剣道2つともしてんだろ。」


「いや、お前、道場継がねぇの?」


次期道場主になるはずの男と自分の練習量が同じなはずはない。


「継ぐよ?寿司屋も継ぐし。
親父みたいに2つとも極めてみせるさ。」


「あーそーかよ。」

「でもさ、夏休みの宿題は見せてな?」

「ハァ!?」


持ち物チェックが終わり分厚い扉から出た外はまだまだ蒸し暑かった。


今夜も熱帯夜の予感。



「そこまで一緒に帰ろうぜ!宿題いつやる?オレ、今度の水曜日休み!」



「勝手に決めるなぁぁぁぁ!!」
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