捧げ物

□†サクリファイス-sacrifice-
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「旦那!旦那ぁ!!!」




今、俺様は奥州・米沢城に一人で潜入して彼を探してる。



先の戦の後、独眼竜に連れ去られた彼を取り戻すために・・・









「くそっ・・・何処だよ・・・旦那ぁ・・・」








「やっぱり来やがったな、猿」






「!?・・・」





目の前には双竜・・・




伊達政宗と片倉小十郎





「・・・独眼竜・・・!てめぇ・・」




「一応誤解しないよう言っとくがなぁ、真田は自らの意思で此処に来た。ok?」





「ありえないね!旦那が武田を捨ててこっちに来るはずない!」




「Ha!来るんだよ」





「・・・独眼竜・・・アンタ、俺様の渡した薬・・・使ったんでしょ」




俺様が独眼竜に渡した薬・・・




それは理性を吹っ飛ばして




正気でいられなくする薬



自分で何も考えなくて済む薬



そして、ただ・・










快感を求めるだけの人形となる薬・・・










「・・・旦那を返せ・・・」





ギロッと睨み付けると独眼竜はフッと鼻で笑って自身の後ろの部屋を指差した。
















「この部屋の中にいるぜ?」
















俺はなにも迷わずその部屋へ向かって駆け出した。





片倉の旦那とすれ違ったその時、



『気をつけろ』



と聞こえた片倉の旦那の声


その言葉に


『心配御無用』


と軽く答えて俺はその部屋へ入っていった。







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