読書処

□悟空の観察日記53編
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〇月☆日。
今日も朝から悟浄と三蔵はべったりとしている。
二人とも、口が悪いから俺たち以外の人から見れば、言い合いをしているように見えるかもしれないがとんでもない。
聞いてるだけで砂糖を吐きそうになるような甘ったるい会話。
俺だけじゃなく、八戒も笑顔を浮かべて入るが絶対にあきれてる。今だって昼食のしかも、大勢人がいる食堂だって言うのに悟浄と三蔵と来たら…
「ほらっ!悟浄口開けやがれ。熱いから気をつけろよ」
「さ〜んきゅっ。三ちゃん」
…だなんて、三蔵は箸で掴んだ春巻を悟浄の口許に運び、悟浄はそれを満面の笑みで食べて、頬にちゅっだなんてキスしてる。
やめてくれよなぁ。恥ずかしい!ちらり、と横目で八戒を見れば素知らぬ顔。もう完全に二人のことを視線にいれていない。うまいなぁ…俺も出来たらいいのに…。
「ぁ…三ちゃんてば口元にソースがついてる」
「どこだ?」
「ん?こぉこ」
甘ったるい会話が聞こえ、目をやれば悟浄の指が三蔵の頬に添えられ赤い舌が唇の横を舐めるとこだった。
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