サイト交流企画

□【忍たま潜入記録】 任務その1…『めいの!』
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文次郎
〈ここは…『書』庫か〉(がん灯(忍者の使う懐中電灯の様な灯火器)をつける文次郎。)

留三郎
〈長編小説本編に、番外編…それに読みきりの短編、作品数も多いな〉

伊作
〈人気サイトだからね。
 って、あれ?
 今気がついたんだけど…二人とも以前ここに来た事があったんじゃなかったっけ?〉

文次郎
〈確かに、正門前でのアンケートには投票したが、俺自身はサイト内には入っていない。
 凄腕忍たまの揃うサイトに、単独で忍び込むのはいくらなんでも無謀だからな〉

伊作
〈いや、普通に正門から入ればいいだろ〉

留三郎
〈でも、管理人自身はめいさんのサイトに日々参じているらしいからな。
 そこからいろいろな話は聞いてる。
 そうそう、用具委員会の作兵衛は、234年生人気投票アンケートで1位になったんだよ〉(我が事のように得意げな用具委員長。)

文次郎
〈くっ……会計の三木ヱ門と左門も健闘したわ!〉(対抗する会計委員長。)

伊作
〈はいはい、他所様の後輩達の事でまでケンカしない。
 でも、ここの忍たま達は、本当に皆良い子達だってね。
 数馬君も…影が薄いなんて事はないよ!
 人に騙されやすいのは、それだけ心が純粋たって事さ。
 他人の悩みや心の痛みに共感してあげられる数馬君は優しい子だと思う。
 左近君も、ちょっと意地を張っちゃう所があるかもしれないけど、友達の事であんなにも動揺して心配するのは、本当に友達想いの優しい子である証拠だよ。
 これからも保健委員会の『ツンデレ』キャラとして頑張って欲しいな〉

文次郎・留三郎
《どさくさに紛れて、ちゃっかり自分の委員会の後輩のアピールしやがった…》

伊作
〈一年生も皆良い子達だし、先輩後輩の仲が良いのもめいさんのサイトの特長だと思う。
 それに、忍たま上級生…特に六年生がカッコいいと、ウチの管理人も注目しているみたいだよ〉

文次郎
〈あぁ、ここの小平太の握力は軽く二百はあるらしい〉

伊作
〈いや、そういう腕っ節の強さを言ってるんじゃなくてね…ここで言う『カッコいい』は、夢小説のキャラとしてのカッコよさの事だよ。
 つまり、女の子から見て、ヒロインさんとお似合いと思わせる男らしさやカッコよさを言っているんだ。
 因みに、ウチの管理人の予想はこうだって〉

【小平太(本命)、与四郎(対抗)、三郎(大穴)】

文次郎
〈ほぉ…〉

留三郎
〈小平太が…いやまぁ、ここの小平太はカッコいいって話だからな〉

伊作
〈うん、正直者で真っ直ぐで堂々として男らしくて…でも恋愛事には不器用な所が見られるのがツボなんだってさ。
 僕としても、小平太の応援をしてあげたいな。
 まぁ、『何の応援だ?』なんてすっ呆けられそうだけどね〉

文次郎
〈小平太か…腕力勝負なら圧倒的に有利だろうが…〉

伊作
〈文次郎、これは戦闘能力を競う勝負じゃないから。
 あ!そうそう、ここの文次郎はすごく男前でカッコいいって、絶賛されているらしいよ〉

文次郎
〈!!!〉

留三郎
〈あぁ、オレも聞いた。
 考えが立派だって、ウチの管理人も誉めちぎってたよな〉

伊作
〈ああいう文次郎なら、素でモテキャラになれるよなぁ。
 それに比べて………はぁ〉(←溜息をつく伊作)

文次郎
〈お、俺だって常日頃から鍛錬を欠かさず心身ともに鍛えている!〉

伊作
〈いやだから、戦闘能力の事を言ってるんじゃないんだよ。
 そういう脳筋思考が駄目だって言ってるんだよ〉

留三郎
〈………!?(がん灯を動かしていて、何かを見つけた。)
 おい、こっちには『画』廊があるみたいだぞ〉

伊作
〈あぁ、めいさんのサイトではイラストも展示されてるって話だったね。
 行ってみようか〉

文次郎
〈伊作、俺達は見学に来ているわけじゃねぇんだぞ…〉

伊作
〈解ってるよ。
 帰りに菓子折りを事務室にでもこっそり置いていけばいいだろ?
 ついでに、ここの忍たまと遭遇して手合わせできれば二人は満足なんだろう?
 別に急ぎの任務じゃないんだから、良いじゃないか♪〉

【善法寺伊作、状況を楽しみ始めました。】

 『画』と記された一画へ慎重に足を踏み入れる三人。

文次郎
〈むぅ…ここにも罠も敵も無しか〉

伊作
〈罠があったり敵がいたりしたら、普通の閲覧者さんに迷惑だろ〉

留三郎
〈絵も沢山あるな〉

伊作
〈うん、水彩塗りの柔らかい作風の絵が優しい感じがして良いよね。
 あと、キャラが表情豊かに描かれていて、絵の中に物語が感じられて面白いと思う〉

文次郎
〈あぁ、小説の挿絵のような雰囲気だな。
 それに、漫画もあるようだ〉

留三郎
〈バトル漫画か!?〉

伊作
〈こらこらこら〉

文次郎
〈……体育委員会とバレー対決をする話があった〉

留三郎
〈やっぱ、バトル漫画か!〉

【体育委員会とバレー勝負をする=命をかけた戦いです!】

伊作
〈ははははは…。(苦笑)
 他にはどんな絵がある……!?〉

文次郎・留三郎
〈!?〉(がん灯を消す二人。)

 室内が闇に包まれる…その奥から…。

???
「そこに潜んでいることは解っている!」

伊作
(!?
 この声って…)

文次郎
〈ようやくお出ましか〉

伊作
〈こらこら、嬉々とした矢羽音を送らない!〉

留三郎
〈…………〉

 暗闇の中、留三郎が利き腕を翻す。
 次の瞬間、乾いた金属音が辺りに響いた。

留三郎
〈できるな。
 威嚇のつもりで放った礫にも、気配が全く乱れてねぇ〉

文次郎
〈あぁ、場慣れしているな。
 相手は一人のようだが…誰が出る?〉

伊作
〈……文次郎、君が残って足止めをしてくれ。
 今回の任務は菓子折りを届ける事、それが最優先事項だ〉

留三郎
〈おい、足止めならオレが残るぜ〉

伊作
〈いや、ここは文次郎に任せよう。
 僕達の中で、敵陣に潜入する事に長けているのも文次郎だ。
 菓子折りを事務室に置いたら笛で合図を送る。
 そしたら、文次郎も深入りはせず(ここ強調)迅速に撤退してくれ。
 外で落ち合おう〉

文次郎
〈解った。
 そっちも気を抜くなよ〉

伊作
〈あぁ〉

留三郎
〈チッ、仕方ねぇか。
 用心しろよ、奴はかなりの手練だ〉

文次郎
〈解ってる…不用意に噛み付いて討ち取られるようなドジは踏まねぇよ〉

???
「…貴様ら、何者だ!?
 何の目的でここに侵入した!?」

文次郎
〈いくぞ!〉

留三郎・伊作
《OK!》

 苦無を構え、真正面から相手に向っていく文次郎。
 刃を打ち合う音が暗闇に響く!

 …その隙に、『画』廊から抜け出す留三郎と伊作。

留三郎
〈…文次郎の実力を信用しねぇ訳じゃねぇけど…一人残すのはマズかったんじゃ…もしも応援を呼ばれたら、いくら文次郎でもヤバイぜ〉

伊作
〈大丈夫、それは絶対にない!
 相手も僕らを『敵』としていきなり殺しにかかるような真似をする人物じゃない…不審人物として警戒されているだけだよ。
 それに、文次郎が負ける事も、相手が負ける事もありえない!〉

留三郎
〈?
 何でそんなハッキリ断言できるんだよ?〉

伊作
〈理論上、同じように鍛錬馬鹿してる二人がぶつかっても、力は拮抗する筈だ。
 って言うか、留三郎は気がつかなかったのかい?〉

留三郎
〈はぁ?〉

伊作
〈いや、いいよ。
 文次郎も、多分気がついてないだろうな。
 声って、本人が頭の中で認識するものと他人が聞いてるものとは違って聞こえるって言うし〉

 数分後、忍び笛の合図と共に、『めいの!』に潜入した三人組は速やかに撤収した。
 事務室には大きな菓子折りとお詫びの手紙(伊作が書いた)が置いてあったというが…何故か忍たま達の目に触れる前に、何処かへと消えてしまったという。


(めい様!すみません!
 私の我侭につき合わせてしまってすみません!!
 そして、潜入の許可をありがとうございます。

 いろいろそちらのキャラに失礼な事も言ってしまいましたが、笑って受け流していただけるとありがたいです。
 私としましては、ウチの馬鹿委員長達に、もっと『めいの!』の可愛い後輩達について語らせたかったのですが…収集がつかなくなるという事で断念しました。
 他所様の子でもこの有様ですよ。
 自分達の本当の後輩の事になったら、更に大変ですよ。

 あと矢羽音の会話は、サイトが違えば暗号も違うのだ…という事にしておいて下さい。)



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