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□【忍たま潜入記録】 任務その3…『かんてん』
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ペリッパー
「…………。
(ここですぅ。
 ここを通ってきましたぁ)」

 郵便配達ペリッパーの案内した先は…

勘右衛門
「…くノ一教室…」

八左ヱ門
「…だな」

三郎
「あぁぁぁぁぁ…やっぱり!」

ペリッパー
「…………。
(そう言えばぁ…ここの建物の上で一休みしてから荷物がちょっと軽くなったような気がしますぅ。
 だからきっと、配達物はここの敷地内に落ちていると思いますぅ)」

三郎
「いい、みなまで言わなくとも解ってる。
 100%、例の本はこのくノ一教室の敷地内にあると見て間違いない」

ペリッパー
「…………。
(そうですかぁ。
 それじゃ、ボクは失礼しますねぇ。
 あ、約束のお魚ください)」

 魚の干物を貰って飛び去っていくペリッパー。

三人
『…………』

八左ヱ門
「ど…どうする?」

三郎
「勘右衛門―」

勘右衛門
「だが断る!」

三郎
「まだ何も言ってないぞ」

勘右衛門
「言われなくても解る。
 アヤメに頼んで本を探してもらうって言うんだろ?
 冗談じゃない。
 俺にああいう趣味があると思われでもしたら、今度こそ本当に破局だ」

三郎
「いや解らないぞ。
 案外これがきっかけで大人の階段を三段飛ばしくらいで登れちゃうかも」

勘右衛門
「…………な、ないないない!
 そんな都合がいい展開ある訳ない!」

三郎
「今、その都合がいい展開を考えてただろ?」

勘右衛門
「か、考えてない!!
 だいたい、女の子側から積極的にHアピールしてくれるなんて男にとって都合がいい妄想でしかないんだよ!
 エプロンドレス着てメイドさんプレイとか、セーラー服でストリップとか、全部妄想でしかあり得ないんだよ!!」

八左ヱ門
「リア充しっかりしろ!
 ブラキディオスの粘菌がついてるぞ!!」

【しばらくお待ちください】

・・・・・

三郎
「どーしてもダメか?」

勘右衛門
「どーしてもダメ!
 ダメなモノはダメだって!!」

三郎
「はぁ…仕方がない。
 それじゃあ―」

八左ヱ門
「!?」

【八左ヱ門は逃げ出した!】

三郎
「って!どこ行くんだよ!」

【だが逃げられなかった!】

八左ヱ門
「離せ三郎!
 オレだって無理だ!!」

三郎
「いいじゃないか、お前は勘右衛門と違って『破局』する事は無いんだし。
 せいぜい『八左ヱ門の変態!最低!』と、白い目で見下げられる位ですむだろ」

八左ヱ門
「冗談じゃねぇ!
 お前と違ってオレにはメンツもプライドもあるんだよ!!」

三郎
「そうかぁ…今更守るほどのメンツもプライドもあるとは思えないけど…。
 俺が見たところ、須田の中での八左ヱ門の評価ってかなり低いぞ。
 『ダメな奴』とか『男ってバカなんだから』とか、けっこう下に見られてないか」

八左ヱ門
「そ……そんなことは無い!」

三郎
「どうかなぁ♪」

八左ヱ門
「な、何だよ…そりゃ、オレはそんなに成績がいい方じゃないし、バカだと思われてても仕方ねぇけど…でも、アイカだって困った事があればオレに相談してくるんだぞ。
 そこは『頼りにされてる』って事だろ。
 そこまで…評価は低くないと思う…けど…」

三郎
「う〜ん、確かに生物関係ではお前は頼りにされてるよな。
 例の拾った子猫の事も、お前に相談してたみたいだし」

八左ヱ門
「だ、だろ?
 そうだろ?」

三郎
「いや…でもそれって、単に八左ヱ門の事を利用してるだけ…なのかも…」

八左ヱ門
「いっ…そ、そんな事ねぇって!
 アイカは気は強いけど『他人を利用しよう』なんて考える性悪な奴じゃない!」

三郎
「いやいや、解らないぞ。
 真面目な話、くノ一教室では忍たま以上に『心理戦術』に力を入れていると聞くだろ。
 男よりも女の方が『色』を巧く使うって言うしな。
 ただでさえ、お前は騙されやすい性質なんだ。
 友達として、ちょっと心配になるなぁ」

八左ヱ門
「そ、それは………。
 いやいや、ない!
 アイカがオレの事を騙したり利用したり…そんな事をするはずがない!」

三郎
「う〜ん…それじゃ確かめてみようぜ。
 須田が八左ヱ門の事を認めて頼りにしてるなら、逆に八左ヱ門の方から頼み事をしても快く引き受けてくれるはずだ。
 でも…もし『都合よく利用できる幼馴染』なんて思われているなら、こっちからの頼み事には『メンドクサイ』と露骨に嫌な顔をして断るだろう」

八左ヱ門
「いいぜ。
 アイカならオレの頼み事もちゃんと聞いてくれる。
 とんでもない無茶な頼み事をすれば怒るだろうけど、破けた制服を繕う位ならいつもやってくれるし」

勘右衛門
「八左ヱ門八左ヱ門、言ってる傍から三郎にノせられちゃってるぞ」

アイカ
「あんた達、何やってるの?」

三人
『!?』



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