*サクラ花火*

□楓
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それから数日後、全てを知った皆のもとに涛次郎が"お礼"にと、おまんじゅうを持ってやってきた。

嬉しさが抑えきれずににやけっぱなしの涛次郎を前に、一は終始うっとうしそうな顔をしてまんじゅうを食べていた。





「ほいでな、楓がな〜♪」


「幸せなのは分かあたから帰れ。」












ノロケ話を続ける涛次郎の言葉を、一が蓋をかぶせるように遮った。

だが涛次郎はそんな事気にもとめる様子もなくウキウキとノロケ話を再開した。





「まだまだ話したい事は沢山あるがじゃき〜♪」


「…桜!!総助!!このバカつまみ出すの手伝え!!」





『幸せそうでいいじゃないですか〜!!』

「そうだよ、一。そうやって人の幸せ喜べないから幸せが来ないんだよ一には。」


「そうじゃそうじゃ〜!!」





「……お前らうるせー!!全員まとめてつまみだしてやらぁ!!!!」


「一!!!!また三味線壊す気でしょ!!!三味線放せ!!!」






「アッハッハ!!」











こうしてみんなで笑っていられる。

ここでの毎日は騒がしくて、幸せな毎日だった。









そしてそれがずっと続けばいいと









いや、勝手に続くものと、














この時の私は 思っていたのだった…。





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