*サクラ花火短編集(小)*

□【拍手文】親瑛の刺青
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ー…ドンッ!!








「わっ!!ししし親瑛さん?!」




「桜、見ろこれ当たったぞ。」








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そう言って親瑛は風呂上りに食べてたらしいアイスの棒を見せた。



「これ当たったらもう一本じゃなくて確か千円貰えるやつだぞ!!初めて当たった〜♪」






喜ぶ親瑛をよそに桜は親瑛の体の刺青が気になってしょうがなかった。






「刺青…そんな風になってたんですねー…。」


「え?ああ、これな。」






今までも着物の裾から見ることはあったが、上半身すべての刺青を見たのは桜も初めてだった。





「これ…入れるの痛くなかったんですか?」



「んー…痛かったけど若気の至りでなあ…彫師が知り合いにいて、仲間内で誰が一番耐えられるかとかいってノリで彫りまくったやつなんだよなー…。」






「消そうとは思わなかったんですか?」




「面積が面積だからなあ…皮膚移植はまともなとこの皮膚足らねえし面倒でなあ。」




「へえ〜…。」




「な…何やってんの桜…?」




「いや…初めて刺青とかまじまじと見たんで珍しくて…。」




そう言って桜は親瑛の体に彫ってある模様を興味深そうに見ていた。





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「桜…服着るぞ…?この刺青見てっと、いきがってた昔の痛い自分を思い出して恥ずかしくなってくるんだよ…。」






「はは…ありますね…そういうの…。」





手に持っていた着物を羽織りながら親瑛は笑った。






「でも…お坊さんになる時に困らなかったんですか?」





「いやまあここ実家だし、跡取り俺しかいなかったからなあ…檀家じじばばも昔から知ってる人ばっかだったし。」






「ご新規さんに何か言われた事無かったんですか?」






桜の問いに親瑛は一瞬間をおいて笑って言った。









「こういう修業があったって言ってたな。」




「…無理がありますね。」




「だな…。」











親瑛の意外な一面を知った桜の平和な日常でした(^^)




※恐らく刺青のあるお坊さんは現実にはいないと思われますのであしからず・・・w


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