□答え見つからずただ迷走
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月も隠れる深夜の事。
私は大嫌いな男に組み敷かれていた。
アイツの顔はそれはそれは楽しそうな顔で、私はそれが不愉快でたまらなかった。


「……何この状況?」


キッと睨みながらアイツにそう問いかけると、金色の瞳を猫のように細めてただ笑うだけ。
それじゃあ質問の答えになってない。
とりあえずこの体勢を一刻も早くどうにかしないと。
そう思い、体を思いっきり動かそうとしても
両手はアイツの片手でキツく握られ、体は跨られている為動かせず
両足もジタバタと動かしてみてもこの状況を打破できなかった。
何これ?本当に何これ?


「訳が分からないわ…アンタはいったい何がしたいの?」
「抱きたい。」
「はっ?」
「お前を抱きてぇ。」


何を言っているのか、わからなかった。
私を…抱く?
言葉の意味を理解しようとしても混乱した頭じゃ何も考えられなくて。
その間にもアイツは愛用のサバイバルナイフをいつの間にか取り出していて、
それを私の胸元に当てたかと思うと、ビリッと下着もろとも切り裂いてしまった。


「やっ…?!」
「普段強気な奴の歪む表情ほど、そそるもんはねぇなァ。」


ククッと楽しそうな表情で笑ったかと思うとアイツは深く深く口付けてきた。
口内を犯されると共に、胸を強く揉まれ
私の意識はおかしくなりそうだった。


どうしてこんな事するの?
私の事なんか消えてしまえばいいと思ってるくせに。


「やめっ…ひゃっ!」
「やめてと言われて素直にやめる訳ねぇだろ?」
「な、にが目的な…あぁっ!」
「あっ?」


激しい愛撫に息を途切れ途切れにさせながらも、私はアイツに問いかける。
それが聞こえたのだろう、激しい愛撫はピタリと止まった。
ゼェゼェと息を荒くさせながらも、私はアイツに向かって叫ぶ。


「何が目的な、のよ…?!こんな事して。」
「目的なんざねぇよ。」
「はっ…?」





「俺がお前を抱きたいから抱く。ただそれだけだ。」





それ以上の言葉は言わせないかのように再び深く口付けられ
止まっていた行為は再開された。

ぐちゅぐちゅと部屋に響くいやらしい音。
私の中に自身をいれ、ただ腰を降り続けるアイツ。
私の口から出る喘ぎ声。



全てを幻だと思いたかった。



「あっ…あぁっ…!」
「…そろそろ、限界か?」
「ひぅ…もうっ、だっ…め!」
「っ…!」


ドクンっと熱い何かが私の中で注がれた。
それと同時に、私の意識はプッツリと消えたのだった。





ねぇ、わからないわ。
本当にわからない。

私を抱きたいとなどと言ったアイツが。

激しさの中に垣間見える優しい愛撫に心の底では嫌だと思っていない私が。


わからない。
本当にわからないの…。





誰か答えを教えて?





■□■■



いつかはこの疑問が解決する日は来るのかしら?



***

中途半端…っ!
駄文すぎて思わず笑いが出た。

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