Angel Beats!-another story-【分岐END[Rパート]】

□Change the worldA
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「今銃声が聞こえなかったか?」




日向も聞いていたらしく、そう言うとさらなる銃声がした。

音はグラウンドの方からだった。

ゆりはそれに気付くと、教室から廊下と反対側にあるベランダに出て、その眼下に広がるグランドへと迅速に飛び降りて行った。

十中八九、さっきの話の中心である"影"が現れたのだろう。

だがその時、俺は駆け付けるべきかどうか迷っていた。

自分は行っても足手纏いになるだけだ。

だからと言って一人でいるのはかなり危険だ。

俺は一体どうすれば…

答えが出ず、その場で考えていると、何故か竹山の顔が脳裏を過った。

嫌な予感がした。

竹山も"影"に抵抗できる程の戦闘力は持っていないように思える。

相手にしたら助からないのではないだろうか。

もしかするともう今頃…

そう思った時には既に走っていた。

手にはナイフを強く握り締め、考えるより速く、俺は立華の部屋へと向かっていた。

また大切な仲間を失うのか?

自分が自分に語りかけてくる。

そしてあの光景を思い出す。

あんな思いはしたくない…

もう二度としたくない!

嫌な予感を抑え込み、俺はただひたすらに走った。

そして立華の部屋の前に着いた時、部屋のドアが半分開いていた。



「ま、まさか…嘘だろ……?」



無残にも、そこには個性溢れる黒縁眼鏡が落ちていた──



「竹山ぁ!」






━━《Change the worldA》━━
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