愛をまもれ
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夜中に私は目を開けた。
柄にもなく、うなされていたからだ。
頭が痛くて、身体も熱くて…考えるより先に身体が動いた。
(そうだ、こんな時は…冷えピタがいい)
フラフラとした足取りで向かった先は多分片倉さんの部屋。
でも、私の頭の中で想像しているのはお母さんの呆れた表情だった。
(お母さん…いつも呆れながらも心配してたっけ?)
そして、襖を開けば片倉さんが刀を構えていた。
けど…私を見た途端刀は下ろされた。
(あれ?お母さん…こんなに怖い顔だった?)
そう思ったが、それよりも早く冷えピタが欲しかった私はいつもの感じで言った。
けど、お母さんではない片倉さんは怪訝そうな表情を浮かべた。
それから…それから……
あんまり覚えてないけど
うなされる事は無かった。
いや、むしろ…安心して眠れた気がする。
(片倉さん、ありがとう)
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