愛をまもれ
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片倉さんが嫌な推測を立ててから数日がたった。
聞いた当初は本気でビビったし、正直その日の晩は全然寝付けないくらいだったけど…
あれから何とも無い日々が続き、不安は薄れていった。
…………
『あ〜暇だ、暇ぁあ!』
ゴロンと見慣れた天井に目を向ける。
数日間、私はこうして無意味に寝転んでいるか
ちょっと外に出て空を眺めているか…しかしてない。
『うがぁあ!!!暇すぎて死にそうっ!なんか楽しい事でも起こらないかな』
(本当、何でもいいから
こう胸がわくわくするような……)
片倉「そんなに暇なら畑仕事手伝え」
(!!?)
いつから居たんだろうか、意味深な笑みを浮かべた片倉さんが私を見下ろしていた。
『いや、え―畑仕事とかやった事ないですし…私なんか足手まといにしかならないですよアハ」
片倉「ああ、その心配なら必要ねぇ。俺が一から教えてやる」
『いや!遠慮しときます!私、体力無いんで…あはは』
瞬間、片倉さんの目がギラッと光った。
片倉「つべこべ言ってんじゃねぇ!」
そう言って、私の身体をヒョイと担いだ。
『ちょっ!片倉さん!?危なっ!一体何処に行くんですか?!』
片倉「静かにしてれば…」
その時、片倉さんがボソリと呟いた。
『わ、わかりました!行きますから!降ろして下さい…!』
(静かにしてれば…良いんだがな)
確かに聞こえた言葉。
途端に担がれてるのが恥ずかしくなった。
(不意打ちはNo!!)
...