†Sky heart†

□〜第一章〜
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 あの日以来、空はまたカプセル行きとなってしまった。
宝条は少し感情のデータを修正するためと言いながらも空の素晴らしい反応に満足している。壊すことへの喜びを味わう姿はまさに求めたモノ…そのものだった。


「クックッ…あと少しだ、あと少しで………」


乾いた笑い声を上げる。
空はカプセル内では常に眠っている状態。自分が何をされているのかまったく分からない。


 何日たっただろうか…宝条は再びカプセルのボタンを押す。
液体が徐々に減って、カプセルが開かれる。
空は直ぐに瞳を開き、自らカプセルの外へ出る。


「クックッ…いい反応だな…これで更に扱い易くなるだろう…」


空は人間らしくしっかりとした口調で話す。


「おはようございます。宝条博士、私はどうすれば良いですか」


宝条はクックッと笑い、素晴らしいと賞賛した後にこう告げた。



「お前はソルジャーだ…今日からだ、わかったな?」


空はすぐに頭の中にあるソルジャーという単語を探しだし、意味を確かめる。


「わかりました…では、私は自由ですか」


空は真っ直ぐに宝条を見据えながら言うと宝条は肩を震わせ笑い、冷たく光る瞳を向ける。


「自由だと……?そんなもの、お前には関係のない言葉だ。」


冷たく放たれる言葉。
確かに、空の中に蠢くような感情が沸いてくる。それは、胸を痛め付け始めている。ジワジワと…静かに。


「そう…ですか…」


「それよりも…お前には武器と服をやろう。私がここまでするんだ、わかっているな?」


ギラリと光る瞳。
背筋が凍るような感覚を覚える。


「………はい……」



宝条は支配感に満たされ、一層不気味に笑った。
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