愛をまもれ
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真っ白な空間。
(もしかして…天国?)
そう思った時、目の前に馬に乗った政宗が。
なんか目線が上だなと思ったら、馬に乗っていた。
(え…なんでいきなり馬?)
戸惑いを隠せずにいると、政宗がちらっと目を向けた。
政宗「come-on!何処までも食らい付いてきな!!」
『え!ちょっ!』
政宗は颯爽と馬を飛ばして行ってしまった。
『ちょっと待ってよ政宗ぇえ!!つかこの馬、全く動く気配ないよ!!』
パシパシと促しているのに、馬はむしゃむしゃと草を食べている。
『ちょっ―!頼むから!走ってくれ!!』
けっこう力一杯促しているのに、馬はむしゃむしゃと草を食べ続けている。
『こんのクソ馬ぁあ!!!さっさと走りやがれコノヤロー!!!』
(はっ………!?)
ぱっと目を開くと天井があった。
『あれ…?夢か』
起き上がろうとしたら、全身に激痛が走った。
『いった…!ヤバいヤバい!起き上がれない?!』
これからトイレとかどうしようとか考えてたら、サッと襖が開いた。
片倉「目が覚めたのか?」
そこには、お粥らしき物を持った片倉さん。
『私、どうなったんですか?ちょっと記憶吹っ飛んでるみたいであはは…』
すると片倉さんはお粥を置いてため息をついた。
片倉「急に走り出して黒い空間に入って行った。それから、お前が倒れてるのを見付けた」
『という事は…私を担いで?』
片倉「ああ」
『そうですか…ありがとうございます』
そう言うと、片倉さんは驚いた。
片倉「お前でも、感謝はするんだな」
『ちょっと、それどういう意味ですか!?』
片倉「そのままの意味だ」
そう言って少し笑った片倉さんは、全然コワモテじゃなかった。
(なんだ、そんな優しい顔も出来るんじゃない)
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