愛をまもれ


□07
2ページ/3ページ



真っ白な空間。


(もしかして…天国?)


そう思った時、目の前に馬に乗った政宗が。


なんか目線が上だなと思ったら、馬に乗っていた。


(え…なんでいきなり馬?)


戸惑いを隠せずにいると、政宗がちらっと目を向けた。


政宗「come-on!何処までも食らい付いてきな!!」

『え!ちょっ!』


政宗は颯爽と馬を飛ばして行ってしまった。


『ちょっと待ってよ政宗ぇえ!!つかこの馬、全く動く気配ないよ!!』


パシパシと促しているのに、馬はむしゃむしゃと草を食べている。


『ちょっ―!頼むから!走ってくれ!!』


けっこう力一杯促しているのに、馬はむしゃむしゃと草を食べ続けている。




『こんのクソ馬ぁあ!!!さっさと走りやがれコノヤロー!!!』










(はっ………!?)


ぱっと目を開くと天井があった。


『あれ…?夢か』


起き上がろうとしたら、全身に激痛が走った。


『いった…!ヤバいヤバい!起き上がれない?!』


これからトイレとかどうしようとか考えてたら、サッと襖が開いた。



片倉「目が覚めたのか?」

そこには、お粥らしき物を持った片倉さん。


『私、どうなったんですか?ちょっと記憶吹っ飛んでるみたいであはは…』


すると片倉さんはお粥を置いてため息をついた。


片倉「急に走り出して黒い空間に入って行った。それから、お前が倒れてるのを見付けた」


『という事は…私を担いで?』


片倉「ああ」


『そうですか…ありがとうございます』


そう言うと、片倉さんは驚いた。


片倉「お前でも、感謝はするんだな」


『ちょっと、それどういう意味ですか!?』


片倉「そのままの意味だ」

そう言って少し笑った片倉さんは、全然コワモテじゃなかった。



(なんだ、そんな優しい顔も出来るんじゃない)






...
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ