愛をまもれ
□08
2ページ/3ページ
それから数時間後、また政宗がやって来た。
政宗「待たせたな!アンタに客人だぜ」
『え?私の…?』
(知り合いなんて居るわけないんだけど)
不思議に思いながら、政宗の後を付いて行くと…
政宗「真田!お待ちかねのごんべだぜ」
幸村「ごんべ殿!お久しぶりに御座ります!某の事を覚えておられまするか?」
(幸村ぁあ!!?)
思わず、心の中で叫んでしまった。
それくらい、驚いた。
まさか…まさか…本当に会いに来るなんて。
この展開からすれば幸村とのラブロマンスが待っているのか?!
『もちろん、覚えてますよ』
幸村「おお!有難い!」
(むふふ、この雰囲気ならば…ラブロマンス確実…)
政宗「ところで、本題は何だ?文には詳しく書かれて無かったじゃねーか」
幸村「申し訳ない。文では伝えずらいと踏んだ故に。最近、各国で不穏な噂が流れているのをご存知か?」
政宗「Ah〜?そんなの聞いた事ねーな」
幸村「そうで御座るか…。なら、奥州は安泰なので御座ろうな」
(あれ…これ聞いていいお話?つか、私には全く関係なさげだし。ラブロマンスも消えたし……)
政宗「で、どんな噂なんだよ」
幸村「各国で、黒い霧が発生し、その中に入った者達がたちまち姿を消しているのでござる。某、真かと信じられ無かったが…甲斐の農民達が一夜にして何人も消えてしまったのでござる!!」
そう言って、幸村は悔しそうに拳をギュッと握った。
(黒い…霧?人が…消えた?)
もし、それがウイルスだとすれば…事態は最悪だ。
政宗「だから、戦がねぇのか。周辺国が大人しくしている訳だぜ」
戦をしていられない程…
追い詰められている?
(完全、私に関係ある話じゃねーか!!)
...