†Sky heart†

□〜第十四章〜
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空脱走を知ったのは、つい先日。


「レノ、少し話がある」

そう言ってきたのは…



「あ?何だよザックス。お前が俺に話しかけるなんて珍しいぞ、と
なんだ?空のことかァ?」


そこには、少し嫌そうな表情を浮かべたソルジャー、ザックスだった。


「いちいち、一言多いんだよ……」


「じゃあ何だよ?
いちいち顔、赤くしやがって。分かりやすいぞ、と」



「………お前に話しかけたのが間違いだったみたいだな。やっぱ、やめるわ」


そう言ってザックスは
レノからクルリと背を向ける。


レノが不思議そうにしていると、いきなり振り向いてこう言った。



「………アイツが…

居なくなっちまったんだよ……」


いつものように、冗談言ってんじゃねぇぞ、と。
そう言ってやろうかと思ったが……



ザックスの表情は…



「それは…本当かよ、と」



真剣で、切なく見えた。




そして、ザックスから
聞いてから直ぐに上から命令が下ってきた。


 脱走した1stを見つけ次第…殺せ。



いつもだったら、エースとして…誰よりも先にそれを実行するために動いていた。


なのに…それを聞いた瞬間、身体が鉛を背負ったようにビクとも動こうなんてしない。
身体だけじゃない…
心から、否定していた。
今までだったら、考えられない。


それぐらい…空の存在が大きくなっていたのだった。




.....
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