†Sky heart†

□〜第十六章〜
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 ジェネシスの去った後の研究室は機械の配線が切れた匂いが包んでいた。


セフィロスは倒れた宝条を見詰めながら‥


さっき言われた言葉に
茫然としていた。



更に、空の出生の秘密が自分の調べようとしていた内容だったこと。


セフィロスは宝条を睨み付けた。






「セフィロス‥‥アンタもここに?」



すると倒れていたザックスがゆっくりと身体を起こした。



「ザックス‥大丈夫なのか?」



「俺は大丈夫だよ、ただ‥困惑してる‥」


ザックスは少し苦笑いを浮かべる。



「‥‥‥俺もさ‥」



セフィロスは小さく呟いた。




「‥‥‥空は知らないんだよな‥?
言った方がいいんじゃねぇか?」



「‥‥‥。」




ザックスの言葉に何も言えなかった。


空がそれを知ってしまえば、必ず悲しむ。
神羅を恨むかもしれない‥‥。


更に今は脱走した身、

ジェネシスと同じような行動だって起こすかもしれない。






何より‥空の辛い顔を見たくない‥‥。




するとザックスがセフィロスの前に立って、こう言った。



「セフィロス‥俺は空に本当のことを話した方が良いと思う。


きっと、悲しむだろうけどさ‥自分が何者かも分からないままじゃ‥
もっと辛いはずじゃね―かな?」




「だが‥‥知ってしまえば、神羅を恨むんじゃないのか?」




「‥‥‥それはセフィロス、アンタが空を受け止めればいいんだよ」



ザックスはにっこりと力強く笑った。



ああ‥そうか、何も心配ない‥という訳か。


今度は俺が‥アイツを

支えてやればいい。



セフィロスとザックスは 少し軽い足取りで研究室を出た。



....
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