†Sky heart†

□〜第十八章〜
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激しい打ち合い。

ジェネシスと空は負けじと剣を振り回す。


「まだまだだな!!!」


キィンッ

ジェネシスが空の剣を勢いよく弾いた。


「ッ!!」


それに体制を崩すと、
ジェネシスが狙っていたかのようにレイピアを突き刺した。



「甘いですよッ!!」


「何ッ!!」


だが、力を解放した空からすれば避けるには容易い。


素早く体制を整え、剣をジェネシスに振り斬った。



「ぐッ―‥!!」


剣はジェネシスの左腕に命中し、彼は顔を歪ませた。



ポタッポタッ――‥



ジェネシスの斬り刻まれた腕から血が地面を染める。



「‥‥貴方に‥あたしは倒せませんよ‥‥。
まだ、力を少ししか解放してないんですから」


血を見てざわつく気持ちを消すために、わざと淡々と言ってみせる。



「フッ‥言うようになったな‥‥。

だが‥ホラは吹くもんじゃない。身体が震えているぞ」




そう。徐々に恐怖感が襲いかかっていた‥‥。


剣を振りかざすたび、
思い浮かぶ‥ジェネシスの力尽きる姿。


そのせいで、力を完全に解放出来ずにいたのだ。


「‥‥やっぱりジェネシスさんには敵いませんよ‥‥」



「フッ‥笑えるのは今だけだ‥‥‥本気で行くぞ」



ジェネシスの雰囲気が一変し、防ぐ間もなく
レイピアが突き刺さった。


「ぐはッ!!」


今‥‥何が――‥?


訳がわからなくて
刺さっているレイピアを見詰めた。



流れゆく自分の血‥‥。


その瞬間‥消えていたはずの囁きが過った。




『私が‥代わりにやってやろう‥‥』





...
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