†Sky heart†

□〜第十八章〜
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その囁きと同時に

ある情景が頭の中を駆ける――‥‥。



ここは‥‥?



見たこともない場所。


周りを見渡すと、何軒かの住宅が見える。

それもおんぼろで、
とても快適に住めるような家ではない。



ここは‥いったい‥?



更に先を進むと‥


一人の女の人が立っていた。



あれ‥?

あの人‥‥。



女の人の顔が見たくて近寄ろうとした瞬間‥



ッ――――‥!!!



一気に情景が吸いこまれるように消えてしまった。


それと同時に囁きが過った。




『私を解放しろ』



囁きに答えようとしたが 徐々に意識が薄れていった。














ジェネシスは空の様子が変わったのを感じた。


いきなり倒れ込んだと思ったら‥むくりと立ち上がり、何もなかったようにこちらを見詰める。



「なんだ?さっきのは演技なのか‥?

フン‥くだら‥!!」



「‥消す」



ジェネシスの言葉を遮るように、空はまばゆい光を爆発させた。



「ぐぁぁッ!!」



その攻撃を直に受けたジェネシスは村で一番大きな木の方まで飛ばされてしまった。



「ぐッ‥あれが‥‥あのミネルヴァの力‥‥ッ」


ジェネシスは咄嗟にバノーラ・ホワイトの木を見詰めていた。



フッ‥‥‥ここが俺の墓場となるのか?


皮肉にも‥両親と同じ場所だ‥‥。




ジェネシスは迫り来る
空を見詰め、
小さく笑いを溢した‥。







...
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