アフォ小話
□0から始まる
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「……っとに…」
何思い出して笑ってんだ。
いや……
「すっかり釣られちまった、ってか」
普通に居心地いいのがまた悔しいけれど、当り前に其処に居てくれる事に幸を感じて。
何もしてくれなくていいとか、戦が無いなら、それによって命を落とす心配も無いとか、国なんて関係無いとか。
女々しい感情の数々。
そんなものが、今に詰まっていた。
声には絶対出してやらないけどな。
「明日も暇、かね」
独り言のつもりで呟いた台詞に反応した薄ら笑顔が、これがまた自信ありげで憎たらしい。
――あぁ、かなわないな。
確実に頬がゆるんだ。
あぁもうちくしょう、
これが幸せか。
改めて、遠呂智に感謝してゃろう。
この暇を、これからの時を
ありがとさん。
end