アフォ小話
□曹魏に泊まろう!〜二日目の夜編〜
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部屋に戻った二人は、寝具に腰掛けてひといきついていました。
曹丕「すまなかった」
凌統「何が?」
曹丕「父の無礼…(げんなり)」
凌統「別に、何されたわけじゃなかったから」
曹丕「辛いか」
凌統「…だから何が」
曹丕「皆までは聞かぬ。私もそこまで無粋ではない」
凌統「…………」
曹丕「休むぞ。流石に大義であったであろう(横になって促す)」
凌統「あんたが蒔いた種だろっつーの」
曹丕「詫びはせぬ(背後から抱き抱え)この3日…明日の夜までは夢を見させて貰うつもりだ(一緒に横になる)」
凌統「とんだ悪夢だ」
曹丕「ほう、それは何より」
凌統「少しは堪えろっつの!ったく……」
曹丕「この辺りは父譲りかもしれぬな」
凌統「まーったくだね。いい根性してやがるぜ…(俯く)」
曹丕「―……」
凌統「…ッ、父上……」
愛しき者の涙が
此れ程迄に苦しい物とは予想だにせず
初めて見せた胸深くの感情
それがこの涙とは
余りに―……
曹丕「(顔を見ないよう正面から抱き直し)休め…」
凌統「っ、……ゴメン…」
曹丕「構わぬ…」
暫くすると、泣き疲れたのか、穏やかな寝息をたてて凌統は眠りにつきました。
それを確認して、子桓様も瞼を閉じました。
ほんの少し切ない夜。
けれど互いは離れる事なく
互いの体温を其処に感じたまま、三日目の朝を迎えるのでした。
微妙だけど続く