白き華

□カヨワキボクラ〜番外〜
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「ぁ…ああっそうそう!美味しそうな和菓子を頂いたんですよっ、お茶出して行きますねっ」



松本は逃げる様に、ワタワタお茶と和菓子を用意し、それを隊長の前に置くと脱兎の如く執務室を出て行った。


ハァ…


小さく日番谷は溜息を付いた。
アレが副隊長なのだから、何かが間違っている。
だが…、確かに実力はある。
不意に、松本に出された綺麗な和菓子とお茶が目についた。
せっかく出された物を放置して置く訳にもいかず、日番谷は手にした書類を置き、小さな和菓子を人差し指と親指で摘むと一気に口にほうり込んだ。
それを口の中で噛み締め、お茶で流し込む。
全てを嚥下して、ほんの数秒だった。


パリンッ!


日番谷の手から、湯呑み茶碗が滑り落ち床で割れた。
指が奮え、止まらない。
そして、ドクンッ…と強く心臓が脈打った。




ガタンッ!!




日番谷の体が椅子から滑り落ちる。
体を強く打ち付けたが、それよりも強い激痛が日番谷の全身を襲った。




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