A.P.H短編
□あなたがいるから
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本日、私は彼氏の浮気を目撃しました。
いや、薄々感じてたんだけど、確信にまでは至らなかったから。
しかもあれだからね、ばれたときの彼の言い訳が信じられない。
「ていうか、浮気ぐらいで煩い。それぐらい大目に見ろ。」だって。
ふざけんな。ぐらいじゃないだろぐらいじゃ。大目に見てやってたよこっちは。
…まあ、なんだかんだ言って好きだったんだよね。本当に。
だからショックで生徒会の仕事サボっちゃった。明日会長に怒られるかな。
雨空を仰ぐと、雨が目に入って痛い。涙じゃない、これは雨だ。
あんな最低な奴のために流す涙なんて無い。だから泣いてなんか無い。泣くはずがない。
また下を向いてしゃがみ込んだ。どのくらいそうしていたんだろう。
雨がやんだ気がした。