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□まるで君は…
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謙也さんは、こんなに生意気な俺にも笑顔を向けてくれる
だけどそれは、俺だけにではないでしょう?

みんなに、分け隔てなく接して、きらきらした明るい笑顔を向けて、
そんな謙也さんはまさに太陽だなって思う

「謙也さんは、太陽みたいですね」

つい言葉に出してしまった。
隣を歩いていた謙也さんは俺のいきなりの言葉にポカンとした驚いた顔をしていた
そりゃそうだ、ちょっと前まではテニスの話をしていたし、ほとんど謙也さんが一方的に話しかけている感じだったから

「なんでおれが太陽なん?」

「・・・・・・別に。なんとなくっすわ」

素直には言ってあげない。
それは、俺の気持ちが伝わったときにしとくつもりだから。

「なら、光は月やな。綺麗でかっこよくて、ずっと眺めていたい感じ」

「そりゃ、どうも」

「でもそれじゃ、光の側にいれなくなるんやなあ」

「・・・・・・」

謙也さん。あなたは何が言いたいんですか?
側にいたい、っていうのはどういうことなんですか?

「なあ、光。光はずっとおれの側にいてくれるん?」



あなたが望むなら

そう返した俺に、今までで一番輝いた笑顔を向けてくれた貴方、
ちょっとは期待してもいいのかもしれない。
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