<短編−弐−>

□こうのとりメッセージ
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ここは、暗くて、あたたかくて、やさしくて、とても居心地がいい。そう思わない?

うん。僕も、そう思うよ。それでさ、ふよふよって浮かんで、たまにクルンと回って遊んだりして、楽しかったりもするよ。でもね、なんだろう……このトクトクっていう音が、安心するんだ。母上かな?

うん…きっとそうだ。母上が、僕らを守ってくれているんだ。

そっか……母上って強いんだね。

『−−………』

あれ…?

…どうしたんだ?

何か聞こえる……きっと、父上と母上だよ。


『−…まだ、生まれねえのか?』
『−……犬夜叉ったら、せっかちね。この子たちとのご対面は、もう少し先よ』
『…ふ…ん。なぁ、早く生まれてこいよ』


…本当だ。父上が早く生まれて来てだって。

うん。僕たちも早く父上と母上に会いたいな……これで、届くかな。えいっ!!


『あっ…』
『かごめ、どうした?』
『今、動いたわよ』
『本当か?……どれ…』
『どう?わかる?』
『…ああ、凄くわかる。思い切り、かごめの腹を蹴ってるぞ』
『お父さんに早く会いたい〜〜って言ってるんじゃない?』


うんっ!!僕たちも、早く母上と父上に会いたな。


−……『早く、会いたいね』

−……『早く、生まれておいで…』



Fin


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