最終章

□第21話
1ページ/4ページ



―――…
(真菜Side)


「ただいまー。」

「ただいま。
…なんか、少し久しぶりだな。」

「…ごめんな?」

「だーかーら、しつけぇよ。」

「いった!!」


やって、あたしのせいやんか。

そう思って謝ったのに、手刀を頭に一発入れられてしまった。
頭をさすりながらベッドに座ると、当たり前のようにエドが隣に座って来た。

近いなぁ、とか思いながらも、自分から離れようとも思わない。
あたしが寂しかったように、エドもずっと寂しかったんだろう。

こてんと肩に頭を預けると、エドは何も言わずに頭を撫でてくれた。
あぁ…ほんまに帰って来たんや、と今さらながら実感する。
温かなエドの手の平があたしに安心を与えてくれた。

そしてふと、


「あ、せや…
今ちゃんと実香にメールしとこかな。」

「おー、そうしとけそうしとけ。」


カチカチと携帯を操作してメール画面を開く。
タイトルは無視して本文から書き始めた。


[今日はごめんとありがとうとか色々言わなアカンなぁww
とりあえず、急に飛び出してごめんなーυ
で、今日の計画立ててくれてありがとぉ。
やなかったらたぶん、エドとも仲直りできてへんかったし。
ほんまに…ありがとぉね。]


送信、と。

一つため息を吐いて少しすると、2人からほとんど同時にメールが届いた。


[よかったなぁ若ー!!
うちが計画してんでコレ!!
褒め称えよ!!ww]

[おめでと。
まあ、俺は特に何もしてないけど。]

「…やってさww」

「相変わらずだけど、2人共対照的だよなぁww」


くすりと2人で笑っていると、下 から母さんの声が聞こえてきた。
何やらちょっとしたお茶会をするらしい。


「行こか?」

「おう。」


そんな風に、あたし達の生活は元に戻り、その日は過ぎて行った…






.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ