最終章
□第21話
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―――…
(真菜Side)
「ただいまー。」
「ただいま。
…なんか、少し久しぶりだな。」
「…ごめんな?」
「だーかーら、しつけぇよ。」
「いった!!」
やって、あたしのせいやんか。
そう思って謝ったのに、手刀を頭に一発入れられてしまった。
頭をさすりながらベッドに座ると、当たり前のようにエドが隣に座って来た。
近いなぁ、とか思いながらも、自分から離れようとも思わない。
あたしが寂しかったように、エドもずっと寂しかったんだろう。
こてんと肩に頭を預けると、エドは何も言わずに頭を撫でてくれた。
あぁ…ほんまに帰って来たんや、と今さらながら実感する。
温かなエドの手の平があたしに安心を与えてくれた。
そしてふと、
「あ、せや…
今ちゃんと実香にメールしとこかな。」
「おー、そうしとけそうしとけ。」
カチカチと携帯を操作してメール画面を開く。
タイトルは無視して本文から書き始めた。
[今日はごめんとありがとうとか色々言わなアカンなぁww
とりあえず、急に飛び出してごめんなーυ
で、今日の計画立ててくれてありがとぉ。
やなかったらたぶん、エドとも仲直りできてへんかったし。
ほんまに…ありがとぉね。]
送信、と。
一つため息を吐いて少しすると、2人からほとんど同時にメールが届いた。
[よかったなぁ若ー!!
うちが計画してんでコレ!!
褒め称えよ!!ww]
[おめでと。
まあ、俺は特に何もしてないけど。]
「…やってさww」
「相変わらずだけど、2人共対照的だよなぁww」
くすりと2人で笑っていると、下 から母さんの声が聞こえてきた。
何やらちょっとしたお茶会をするらしい。
「行こか?」
「おう。」
そんな風に、あたし達の生活は元に戻り、その日は過ぎて行った…
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