最終章
□第22話
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―――…
(真菜Side)
あの夢の日の翌週の土曜日はとても良い天気になった。
雲ひとつない空。
あたしとエドは、朝早くに起きて準備をして家を出た。
あたしはお気に入りのスカートを来て精一杯おしゃれをしたけれど、エドはチラリと見た後目を逸らしてただ「行くぞ。」と言うだけだった。
…何か褒めてくれるかと思ったんやけどなぁ……
エドから貰ったネックレスも、指輪もしてるし。
…まぁ、エドはそういうの苦手やからしゃぁないけどさ……
むぅ、と膨れかけたけれど、せっかくの2人で居られる最後の日やから何とか堪える。
電車に揺られ歩く事しばらく…
「着いた、海○館!!」
「でっけぇ〜……」
エドど違ってな、というのはまたエドが煩くなるから飲み込んだ。
受付でチケットを買いゲートをくぐると、すぐ目の前にオブジェがあってそこで写真が撮れるようになっている。
「せっかくやし、撮ってもらおうや?」
「そうだな。」
男の係員の人に頼んでカメラを渡し、オブジェの前に並ぶ。
オブジェでか…つかエドちっさ!!ww
エドはあたしの隣でカメラに向かってピースサインをしている。
楽しそうにしている姿にくすりと笑みを浮かべてから、ピンッと面白い事が思い浮かんだ。
そっと、エドに気付かれないようにエドの頭上の空間に地面と水平に手を置き、くるくると回してみせる。
もちろん超笑顔でww
「カメラお願いしまっす〜ww」
「ふっ…は、はい……っwww」
係員の人もあたしが何をしているのか気付いたようだ。
親指が録画ボタンの方に移動し、そして録画中の ランプが点滅した。
「あ、すいません間違えました!w」
数秒録画した後にそう言ってからランプの光が消えた。
「じゃあ撮ります、はいチーズ!!」
パシッと軽くシャッター音が鳴り、係員の人がまだ少し笑いを引きずりながら近付いてきた。
「…………ww」
「どうもww」
グッと親指を立ててカメラを渡してくれ、あたしもグッと親指を立てて返した。
エドはその横で訳が分からないと言うようにあたしと係員を交互に見ていて、それがさらにあたし達の笑いを深くした。
係員に軽く会釈をして、一先ず端によって写真を見てみた。
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