第1章

□第8話
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―――…
(真菜Side)


あれから数週間後、本日は我が校の…


















体育祭である!

…何でこんな間を開けたのかはスルーしていただくとしまして……


今日もエド達は来ている。
従来通り、今ちゃんが3人にバラした結果だ。
あたしと綾乃が出る種目は、借り物競争。
リレーとかそういうのだと変にプレッシャーがかかるから、あまり配点の高くないそれにしたんだ。
実香は、リレー。
満場一致で推薦された。


「もう、別に来なくて良いって言ったのに。」

「いーだろ。
体育祭ってのに興味があったから来たんだしよ。」


真菜には関係ねぇ、とそっぽを向いて言われ、小さく胸が痛んだ。

何さ…
別に、そんな言い方しなくったって……
…エドのばか。


「…あたし、クラスの方行ってるから。」

「はいよ。」


引き止めてくれないエドを横目で見ながら、クラスの方へと歩を進めた。


クラス別の席に行くと、居たのは実香だけだった。


「実香、今ちゃんは?」

「あぁ、綾乃ならアルの所に…って、どうした?
変な顔になってる。」

「…さっきさ、」


エドとのごく短い間の出来事を話すと、実香は指をボキボキと鳴らしながら腰を浮かせた。


「ちょっと、アイツ殺ってくるわ。」

「えぇ!!?
そこまではいいから!!!」


急いで服の裾を引っ張ると、しゃぁないとかブツブツ言いながら腰を戻してくれた。


「…で?
真菜はそれで引き下がってきた訳だ。」

「引き下がるもなにも…ねぇ?」


と言葉を濁すと、実香は何も言わずに大きなため息を吐いた。

引き下がるもなにも、元々そういう間柄じゃないし、ただのあたしの片想いだし……
…たぶん、エドにとってはただの友達くらいにしか思われてないんだろうし、ね…

そんなことを考えていると、横で実香が動く気配がした。


「…あ、綾乃来た。」

「やっほ〜い

「ちょぉ、綾乃聞いてや。
今な〜。。」

「あ、ちょぉ実香!!?」

「え、何何!?


実香の口を押さえようとしたあたしを突き飛ばし、今ちゃんは詰め寄った。


「それが……」

「もー……」


こうなってしまっては、もう諦めるしかない。


「…へぇえ〜……」


…今ちゃんの顔がすごい黒いのはあえて触れないでおこうかな……
それよりも、今は話をそらそう!!υ


「そういえば、借り物競争って昼終わってすぐだよね?」

「そうやで

「ま、あたしはその後やけどな。」


うまく話をそらすことに成功し、そのあとは個々で持ち寄ったお菓子をお供に暇を潰していた。










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