ダイヤのA夢

□知らない姿
1ページ/4ページ

カキーン!!

ボールをバットの芯でとらえる音が鳴り響く。


さすが強豪校なだけあって皆すごい音させてるなぁ

そんなことを思いながら野球部のグラウンドの横を通る。

目的は……

結城哲也を見るため。



結城くんが野球部で四番ということは知っていた。

でもそんなことより結城くんの優しい人柄に惹かれて、結城くんのことを好きになり、告白してつきあい始めたのがつい最近のことだ。


友達から野球をしている結城くんを見るべきだとしきりに言われ、今日見に来た次第である。



へぇ…確かにすごいわ

このバケモノの中でも目立つって相当だなぁ

バケモノの中のバケモノ

「すごいでしょ、結城くん」

「……すごいね」

「たまに練習見に来るから知ってたんだよね、結城くんが素人目に見てもすごいこと。」

「あー伊佐敷くん見に?」

「ちっがう!!!」

「顔に正解って書いてあるー」

「/////もうっ!」


野球をしている結城くんを見るべきだとすすめてきた友達の美乃(よしの)と見に来たのだ。

美乃は伊佐敷くんと仲がよく、どう見ても好きなのだが、認めようとしない。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ