ダイヤのA夢

□幼なじみ
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私は野球部の朝練が終わる頃を見計らってグラウンドに向かった。

「結城くん、純はー?」

「……呼んでくる。」

結城くんはグラウンドを見渡してそう言った。

「あ、ごめんね。」

結城くんは純を探しに行ってくれた。

純とは家が隣同士の幼なじみで、家を出る時に純のお母さんに弁当を届けるように頼まれたのだ。

てか何で高3にもなって忘れ物すんのかな?

やっぱ純ってバカ……

「おい!!」

「うわっ、声でかっυ怖っ!!」

思わず驚いてそう言って振り返ると、制服を着て鞄を持った純がいた。

「慣れろ!!」

純のボリュームに慣れる日が来る気がしない。

「…で、何の用?」

「用事がないと来たらだめなの?」

「用事がねーと来ねーだろ!!」

「確かに。」

「だから何の用だっ!!」

「…これ。おばさんが純が忘れてったから渡してって。」

そう言って純に弁当を渡した。

「え!?俺弁当忘れてた!?」

「声でかいってば!!」

そう言って純の背中を叩く

「痛ぇ!!」

「そんな強く叩いてませんー」

「だとしたらお前すげぇ怪力だな!」

「うそだ!!そんな痛くなかったでしょ?」

「いや、結構痛かった!!」

「うそ、ちょっとショック…」

「はははっ!!」

「馬鹿っ純馬鹿っ!!」

「いいだろ別に!!」

「てか!!弁当持ってきてあげたのにありがとうとかないの?」

「あー…ありがとう」

「私が持って来なかったら純今日昼ご飯なかったんだからね?」

「わかってる!!感謝してる」

「うーそーだー。」

「うそじゃねぇって!!」

「純信じらんないもん」

「何でだよ!!」

「だって3歳の時に……」

「日向!!そんな昔の話すんじゃねぇ!!」

「え?じゃあ最近の話にしようか?」

「いい!!わかったから!!」

「あははっ」

「日向、お前楽しんでるな」

「え?仕返し♪」

「くそっ!!」

私と純はそう言いながら教室に向かっていった。

純とはクラスが違うので私のクラスに着いてバイバイした。
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